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このRd.2で2010シーズンが見える。<Text:KRAZy Photo:篠原成好> 5月9日、スーパーモタード全日本(オールスターズ*)MOTO1Rd.2が開催されました。
琵琶湖スポーツランドはかつてカートコースとして生まれたサーキット。そのためコース幅が狭く、小さなコーナーが連続し、ストップ&ゴーが繰り返されるという特徴があります。
このRd.2で今年のライダー、チーム、の様子がだいたい見えてくる重要なラウンドでもあります。(もう少ししてマシンが出来上がると、また新たな展開も起きます)
この日もRd.1同様に初夏を思わせる日差しとなり、多くのお客様でにぎわいました。※このBiwakoのブース販売ではKRAZyのグッズが少なくてスミマセンでした(汗)。Rd.3INAではしっかり用意します。BEAST EYEブースで販売した高山選手のフランクフルトはRd.3でも販売するそうですよ。買いそびれた方はぜひ。 Rd.2もこの2人↑の戦いに。PolePsitionはハスクの#2Yassy(松本康)選手。ちょっと次元の違う速さでPP獲得。
2番グリッドはヤマハ#4JAWS(増田智義)選手。今年は乗れています。ダートセクションはずば抜けています。
3番グリッドは名古屋ファントムレーシングの#11三苫進選手。今年はスライドの使い方を変えてきた様子。
2列目、4番はSuzukiの#3Ikki(森田一輝)選手。コーナリング速度の高さが特徴。ちょっと元気が無いのが気になるところ。2列目最後はレアルエキップの#7金児隆太選手。レアルエキップ#7リュータ選手はこの上位集団に絡むのが定番となってきました。
ホールショットは#2Yassy。続いて#4Jaws、3番手には#3Ikkiが滑り込みます。
オープニングラップ / #3Ikkiが2度のミスで5番手に下がり(こんなところも今年のIkki選手はおかしい。。。)、#2Yassy、#4Jaws、#11三苫、#7隆太、6番手には#6KTMに移った大塚の順に。
レース序盤 / #2Yassyと#4Jawsの2人の戦い。ターマックで#2Yassyは#4Jawsを突き放し、後半のダートでは#4Jawsがその差をツメる。今年のJawsのYZ450Fは脚をよく動くようにセットしています。ダートではモタードマシンとは思えないライディング。他のライダーより0,5秒から1秒程速い。
中盤 / #3Ikkiが#11三苫、#7金児リュータをパスし3位に上がる。
終盤 / バックマーカーの処理に手間取る#2Yassy、その間に#4Jawsが一気に追いつめる。この時#4Jawsは1分2秒台の最速ラップタイムを叩き出します。が、#2Yassyはバックマーカーをパスすると再度ペースアップ。それに#4Jawsはついて行こうとします。が、しかし。。。
チェッカーを最初に受けたのは#2Yassy+ハスクバーナSM450RR。フィニッシュの瞬間、左手を小さく空につきあげたのが印象的でした。ただの“勝利の歓び”以上に見えました。
この2人は2戦続けて激しいバトルを展開中。が、実はとても仲がいいんですよ。一緒にオフを走ったりなど私生活でも繋がりがあり、リュータ選手は三苫選手を慕っています。この二人はmoto2出身です。
moto1 pro class result1位/ #2 松本Yassy康/ HusqvarnaSM450RR2010/Agip Husqvarna RACING WORLD with CPsports 2位/ #4 増田JAWS智義/ YAMAHA YZ450F201/ ジョーズレーシングヤマハ+レアルエキップ 3位/ #3 森田一輝/ SUZUKI RM-Z450/ SRF SPORT & Highsidejunkies 4位/ #11 三苫進/ HONDA CRF450R/ C.G.PHANTOM RACING 5位/ #7 金児隆太/ YAMAHA YZ450F2010/ チームレアルエキップ 6位/ #6 大塚忠和/KTM 450SMR/ Orange Club うず潮レーシング福山 (*注:MOTO1では全日本クラスをオールスターとよんでいます。英文ではAll Stars。略す時はAS。なぜこんな名前にしたのか?他のモーターサイクルスポーツとは違うかたちで、ファンのみなさんと繋がりを作ろうとしたからみたいですよ。他にも細々と違いが。ゼッケン書体に制限が少ないとか)
結局勝ったのは、#1坂牧選手。レース後「また、やっちゃいました〜」といいつつ、苦笑いのBEAST EYEの#1坂牧選手。その理由は、トップで単独走行中に2度もスリップダウンをしたため。敵無しな速さだけど、結局は自分がライバルなのかも?「タイムを出したいんですよ。もっともっと速く走りたいんです。」と#1坂牧選手。
2位は#3ミッキー・ベンバサット選手。「マシンが走らないヨ〜。パワーが出ない。。。」と言いつつもしっかり2位に。
3位はKTMの深江選手。タイムアタック中、1コーナー進入でFからいきクラッシュパッドにたたきつけられた。その際、指胸などを強打しその傷みをこらえての表彰台。
4位はRd.1で勝った#46増田ヒロシ選手。5位は初入賞#16木下選手。6位の#55平野選手も初入賞。おめでとうございます!!
moto1 OPEN class result1位/ #1坂牧隆夫/ Honda CTF450R/ BEAST EYE RACING Club MotoRoman 2位/ #3 ミッキー・ベンバサット/ HONDA CRF450R/ MOTO禅×CP sports 3位/ #2 深江俊文/ KTM 450SMR / Orange Club うず潮レーシング福山 4位/ #46 増田浩志/ Husqvarna SM450R/ RPベアー&DRIP Racing 5位/ #16 木下祐規/ HONDA CRF450R/ MOTO EX-RIDE & KAS 6位/ 6位/ #55 平野仁/ Husqvarna SM510R / GARISH RACING 今回も#12大西と#2山下の戦い。Rd.1に続き、Suzuki#12大西とハスク#2山下の戦いになりました。この戦いは違う角度から見ると、国産モトクロッサー(#12大西)対海外マシン(#2山下)であり、モトクロス出身(#12大西)対ロード出身(#2山下&#5岸田)*という戦いでもありました。(*注:#2山下選手のプロフィールはMVアグスタJapanのMOTO1レポに詳しく紹介されていいます)
ポールポジションスタートの黄色いマシン#12大西がホールショット。そこに赤いマシンの#2山下、Honda#5岸田と続きます。
#12大西はターマックではミスをせず抑えの走り、得意のダートセクションで差をつくる、作戦。#2山下はターマックが勝負所。なんだけどターマックはコース幅が狭く、かなり無理をしないと並ぶことも難しい。ロード的な走りというのは、とにかく無駄を省きスムーズに走らせる傾向があります。極論するとタイヤのグリップを信じて走るためマシンを破綻させないようにする。つまり逆に言うとマシンを破綻させるほどの無理をする走りは得意ではないと言えると思います。
ここで、ある程度勝負がついたのもしれません。コース全体でいうと#12大西に比べ#2山下が速かったと思います。しかし前に出ることができなかった。
結局勝ったのは#12大西ケンタロー。レース運びが一枚上だったように思います。久しぶりの勝利、おめでとうございます!
2位は#2山下選手。3位には最終ラップで#5岸田を抜いて#19竹下選手が入りました。
#5岸田選手は惜しくも4位。それにしても#5岸田選手の1コーナーの速度はずば抜けてたと思います、測ったわけじゃないけど。450のproクラスも含め、一番速かったように見えました。あれが本物のハングオンですかね、スゲ〜です。
ちなみに、moto2クラスのラップタイムは450ccのmoto1openより速いです。エンジンが大きい方が速いと思われがちですが、違うんですね〜。
とにかく、#19竹下選手3位おめでとうございます!(#19竹下選手の写真ですが、かっこいいのが無くて掲載できませんでした、ごめんなさい。是非Rd.3も参戦してくださ〜い。)
moto1 OPEN class result1位/ #12 大西健太郎/ Suzuki RM-Z250/ 98%RACING SRF SPORT 2位/ #2 山下政弘/ Husqvarna SM250R/アルタイヤレーシングハスクバーナチーム 3位/ #19 竹下位里/ KTM400EXC-R/ TRW-Racing 4位/ #5 岸田尊陽/ HONDA CRF250R/ GRIDERIDE RACINGWORLD team KISSY 5位/ #24 久保晶/ YAMAHA YZ250F/ スプレイニルモータースポーツ 6位/ #7 吉田和司 /SUZUKI DR-Z400/グライドライドレーシング a #7Ryuta : すっかり上位に定着したレアルエキップ#7金児隆太選手。昨年までは、「結局マシンがいいから(アプリリアSXV B.D.V仕様でパワーが圧倒的でした。その分、乗りにくいのかもしれないですが)」と言われていたのは、本人も知っていたと思うんです。でも今年はみなと同じ市販マシン。それでこの結果。YZ450Fらしいライディングを発見できたらもっと上に行くような。。。(「キャー、ガンバッテぇ〜、リュ〜ちゃ〜ん」KRAZy女性スタッフの声より)。
b #4Jaws : 「2010は新設計でマシンが速いから、立ちあがり重視でいけるんだよね。
だからコーナー進入で頑張らなくともよくなった。具体的には、Fブレーキを強くかけたまま入る必要がなくなったんだよネ。つまり、進入で今までのような強いGがFrontにかからなくなった。その分、動くサスにしたということ。動く場所(かかる重さと動く速度の関係のこと)とかもあるから、単に柔らかいとは違うけど。」
今年からJaws選手はMX全日本のサスを開発しています。新しいこと実践してるんじゃないかと考えているのですが、教えてくれませんでした。
c #2Yassy : 「なんだかふと気づいたら、自分がイヤな自分になっている。昔イヤだなと思った姿に自分が向かっているような気がするんですよ。。。実は去年負けたとき、決めたんです、突き抜けようと。でも・・・」悩めるYassy。ライディングではなく、レースに対する考え方を模索している?だからこそあの勝った瞬間、左手を小さく空に突き上げたんじゃないでしょうか。単に「うれしい」という以上の感情を見たように思いました。
d #12大西ケンタロー : かつて“小さな巨人”と言われた#12大西ケンタロー選手。小さな身体で巨大パワーのフサベルを操っていたから。MOTO1初年度の#1はこのケンタロー選手です。
e #11三苫 : 超々マジメ&ストイックなのが三苫選手。今年は全戦出ることができないかも、、と言っていました。残念デス。。。誰かサポーターになって(お願い)。今のMOTO1があるのはこの三苫選手の功績は大きいと思います。いろいろありすぎてここで書ききれないけど。。。今年もライディングが進化しました。次戦ででもお話できたらと思います。まだはっきりわからないけど。KRAZyグッズを購入した中に入れている選手紹介シートの三苫選手の写真を見ると少しわかります。グッズを買わなくとも、会場のブースで「三苫さんのください」って言っていただければ差し上げますよ。
f #2Yassyと#3Ikki : シャンパン浴びる2人。ブリジストンタイヤ増えましたね〜。知ってました?青がミシュラン、黄色がダンロップ、で赤がBS。スピードの世界はブランドイメージもスピードのある表現ですね。(じゃ、ピレリは何色なんだろう。黒?)
g #3Micky : レース後、東京までの帰り道を途中まで一緒に帰りました、2台のクルマでバカやりながら。ミッキー選手はガイジンのように明るいです。「コウソクの文字よめないヨ。ナビもウソつくしサ〜」そう、ミッキーはガイジン。レースが好きで日本に住んでます。外国籍で、そしてレースに出るってけっこうタイヘンだと思うんです。高速道路ひとつとっても、あんな標識読めないし、分岐もわかりにくい。で、迷っちゃう。「ミッちょん(奥様のこと)のギョーザ、さいこーなんだヨ〜」って、超Love Familyなミッキーだったりもします。
h #101ササヤン 佐々木 : 今回はマシンの調子が悪かったササヤン。ダートでトラブル発生? i #19高山 : 怪我が完治しません。きっと悔しいだろうし、走りたい!でしょうね。。。レースを見つめているその目がかっこいいです(フランクフルトは次戦でも販売するそうですよ〜。なんだか名物になりかけてるけど)
j : moto1 open #3Mickyのマシンです。すご〜いPOP!日常のファッションにも似合いそう。製品化されたらKRAZyのWRもコレにしたい。白いデカールがノーマルの赤の上に貼られてるのは、サポートを受けているサイクラから白のが届かないらしく。。。そうです、ミッキーはあのMOTO禅の代表。レースの現場からの眼で商品を厳選し、海外の優れた商品を輸入しています。k&l : #7金児リュータ選手のマシンのシュラウド。前方からのエアーを取り込もうという考え。10のYZFはエアクリBOXが前方にある&MOTO1はダートはほとんど無くホコリ進入を防ぐ必要も無い、ってことでCut。車検は通ってます
男だけにやらしとくのはモッタイナイ、Ladiesクラス開催。全国から10名が参加。車両は自由、最低限の安全処置がとられていれば良しです。XR100からKTM のSXF250まで集まりました。
レースはハンデ形式。面白いのは馬券を買うように会場のみなさんが予想する、というある意味最もプロっぽくエンターテイメントされてました。KRAZy としては“proクラスこそこういうのがあると、もっと多くのお客さんが楽しめるし、車体やツナギに入ったロゴの意味もあるんじゃないか”と思いました。(ダメですか?)優勝は野島恵美子選手+XR100Motard、2位木下絵美子選手+WR250X、3位中島礼子選手+HusqvarnaSM400でした。
KRAZy賞はこのLadiesクラスを開催した女子モタード部のみなさんに決定!アッザ〜スです。
m:女子モタード部、略して女子モタ。ネットで集まった全国の女性による集まりで、バイクに乗らなくとも入れます。年齢制限も無いので、生まれたばかりの赤ちゃんからOKなんだそうです(オカマちゃんは?)
n:スタート前。
o:山下選手とXR100、中島選手とHusq SM400。みなさんライダーです。
p:女子モタ部のみなさん。ちなみに犬も部員です。
q:かわいいレースクイーン!
r:バイクは何でもOK。初心者も入部OK、見ているだけでも入部OK。(興味ある方はKRAZyまでご連絡くださ~い。Kondo@krazy-web.comにメールを。)
2009年からmoto1クラスは「MOTO1のプロ化を目指すクラス」とMFJモタード部会で決定されました。名称はmoto1 proクラス。20名程度の選ばれたライダーで構成されます。「プロ化する」とはそのパフォーマンスでお金を稼ぐという意味だと思うのですが、わかりやすく言うなら「お客様に見てもらい“かっこいい!”とか“真似したい!”というような感動をしてもらうこと」ではないでしょうか。ようやく他のスポーツと同じ意味でのプロを目指す時代になったのだと思います。 「二輪モータースポーツ人気は下がるばかり」と言われています。原因はどこにあるのでしょうか。MOTO1は生まれたばかりのスポーツです。ゼロから始めるのですから、純粋に「お客様が喜び、観に行きたくなる、応援したくなる、または参加したくなるスポーツ」にできる可能性があります。 モタードスポーツの最大の魅力は、狭いスペースでも行えることだと思います。サーキットではなく街中でも開催でき、モータースポーツに接点が無かった方々にも直接触れていただけることが出来る数少ないモータースポーツです。二輪モータースポーツのPR部門と言ってもいいのではないかと思うのです。 もうひとつの魅力は、他のモータースポーツに比べ敷居が低いという点もあると思います。その意味でも多くの方が参加しやすいモータースポーツです。やるのも容易、観ても楽しく、観ていただくのも容易な数少ないモータースポーツです。
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