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MOTO1 R4


Pole Positionは、RM-Zの#3Ikki。

<Text:KRAZy / Photo:篠原成好>

雨のRd.4 Fukushima / Ebisuサーキット、moto1 proクラスのPoleを獲ったのは#3Ikki(森田一輝/ SRF SPORT & Highsidejunkies)。
タイムアタック、予選ヒートと共に雨とは思えないライディングで1番グリッドを獲得。
2番手はハスクの#2Yassy(Agip Husqvarna RACING WORLD with CPsports)。ともにタイヤはBS。
(雨を得意としていた星野優位選手——今年は参戦していないけどーーもBSでした。
比べたことは無いし、タイヤだけで速い遅いは言えないんじゃないかとも思うのですが)

決勝、Hole Shotは#3Ikkiが決めます、それに続いたのはヤマハ#4Jaws(ジョーズレーシング レアル)。
#2Yassyは3番手に落ちます。これは面白い展開。


Ikki


#3 Ikki

#3Ikkiは2番手の#4Jawsを徐々に引き離していきます。路面が濡れているとは思えないような思い切りのいいライディング。
なぜあんなに濡れている路面であんなライディングができるのか、不思議です。本人的には問題が無いのでしょうが見ているこっちはドキドキ。
このEBISUサーキットではMOTO1オリジナルコースデザインとなり、
本来のコースを横切リ、マシンを倒したままアスファルトではないゼブラを通過する箇所があります。
ライダーによってはここで軽くマシンを起こしたり、加速しF荷重を抜いたりするのですが、
#3Ikkiはドライであるかのようにマシンをフルバンクさせ通過します。


#3


Lap3、#2Yassyが#4Jawsをとらえ2番手に。すると#3Ikkiとの差を徐々につめて行きます。
レース中盤、右奥のストレートエンドの登り左コーナーで#2Yassyが#Ikkiをとらえトップに。
このポイントがこのEBISUサーキットの重要なパッシングポイントです。
(いつかここに映像カメラかスチールカメラマンにいてもらって、撮影したいものです。)
#4Jawsも黙ってこの2人をみているわけにはいかないとばかりに、#3Ikkiにアタックします。
コース上にはうっすらドロが載っています。
ラインをはずれるとそのドロはよりひどくなるので大きなリスクです。


【大落差のジャンプを飛んで着地、飛んでいた間の時間を惜しむように着地とともにフル加速する
#10谷田部(チーム フィンガーオート)。
ツナギは昨年の#16のまま。マシンはYZ450F09、10のマシンにできたら表彰台も確実だと思うんですが。


①このところ確実に上位に入る#7Ryuta(金児隆太/チームレアルエキッップ)。
②#101はササヤン(佐々木/DIABLO with WADATAKU)。
③#11三苫(C.G.PHANTOM Racing)は6位。

Rd.4、勝ったのはまたもやハスクバーナに乗る#2Yassy。これで4連勝です。
もはや敵無し状態。Yassyは今年、モタードスポーツの普及活動だけでなくエンデューロやMCFAJのモトクロスにも参戦。もはやすっかりハスクの顔です。
(EDやオフの方々にもYassyを通してモタードスポーツの魅力が伝わったらいいな〜と。
てか逆に、EDの選手がMOTO1に挑戦しないかな。どうすか小池田選手、そして田中太一選手も)
2位は#3Ikki。今年はなんだか調子がイマひとつの#3Ikkiだったんですが、ようやくエンジンかかったのかな。
3位には#4Jawsが入りました。


moto1 pro class result
1位/ #2Yassy松本康 / Husqvarna SM450RR / Agip Husqvarna RACING WORLD with CPsports
2位/ #3Ikki森田一輝 / Suzuki RM-Z450 / SRF SPOTRT & Hisidejunkies
3位/ #4Jaws増田智義 / Yamaha YZ450F / ジョーズレーシングレアル
4位/ #7金児隆太 / Yamaha YZ450F / チームレアルエキップ
5位/ #10谷田部高則 / Yamaha YZ450F / チームフィンガーオート
6位/ #11三苫進 / Honda CRF450R / C.G PHANTOM RACING
(表彰は5位まで)


#11三苫選手、ちょっと寂しそうなその表情がかっこいいです。











#9大場の活躍、#12ケンタローは大きなチャンスを逃す。

moto2クラスは今年開幕からハスクの#2マー山下(アルタイヤ ハスクバーナ レーシング)と
SUZUKI#12大西ケンタロー(SRF SPORT & 98%Racing)の激しい戦いが続いています。
開幕戦。#12ケンタローがトップに立つもレース終盤自らのミスでスリップダウン、代わって#2マー山下がトップに。
しかし#12ケンタローと同じ場所で同じくスリップダウン。トップ争いを演じた2人は#12ケンタローが2位、#2マーは4位。
Rd.2はこの2人の戦いの結果#12ケンタローの勝利、#2マーが2位。
Rd.3はこの2人による稀に見る激しいバトルが展開、度重なるトップ入れ替わりの末勝ったのは#2マー、#12ケンタローは2位。
どちらが勝ってもおかしくない、すばらしいレースでした。

そして迎えたのがこのRd.4。このEBISUサーキットは今年よりダートセクションを2カ所に。
そして決勝は雨となり、この泥沼化したダートを制した者が勝てるチャンスが高くなります。
一般的にオフ出身ライダーの方が有利です。それはダートセクションでのミスが少ないから。
ロード出身ライダーはレインタイヤの使い方を知っていてターマックでタイムを稼ぐことが可能です。
が、それも限界があります。つまりMX出身の#12ケンタローが有利。と思われました。

PPからHSを決めたのはその#12ケンタロー、
そこに続いたのが#2マー、そして#9大場選手(MAG & TOWNS)。
オープニングラップで#12ケンタローがどの程度2番手の#2マーとの差をつけて戻ってくるかに興味が集まりました。
ドロヌマと化したダートセクションは圧倒的に#12ケンタローが有利です。

が、トップで戻ってきたのは#2マー、2番手には#9大場選手。#12ケンタローは右半身をドロまみれにし5番手に落ちています。
#12ケンタローは自分に有利な第2ダートのジャンプで#2マーとの差を広げようとしたことが仇となってしまいました。
予想以上にダートの状況が悪くなっており、脚をすくわれたのです。
図らずもトップに立った#2マー、必死に追い上げる#12ケンタローという予想と全く違う展開。
#12ケンタローは一台また一台と目の前のライダーをパスし、あっという間に2番手の#9大場の後方につけます。
しかし、その#9大場選手もそう簡単には抜かせません。

残り2Lap、第2ダートで#12ケンターローはその#9大場選手をようやくパスし2番手に。
ライバル#2マーの追撃体勢にはいります。
残り1Lap、逃げる#2マーに1センチでも近づこうとマシンを走らせます。が、しかしそれは遅すぎました。
チェッカーを最初に受けたのはハスクに乗る#2マー(山下政弘)。
これで2連勝。2位は#12ケンタロー(大西ケンタロー)、3位には大場和樹選手が入りました。

①【位に入った#9大場和樹選手。昨年のSUGOラウンドでも3位に入っています(MAG & TOWNS)
追い上げた#12ケンタロー(SRF SPORT & 98%Racing)。もう一歩及ばず。


moto1 open class result
1位/ #2マー山下政弘 / Husqvarna SM250R / アルタイヤハスクバーナレーシングチーム
2位/ #12大西ケンタロー / Suzuki RM-Z250 / SRF SPORT & 98%Racing
3位/ #9大場和樹 / Yamaha YZ250F / MAG&TOWNS
4位/ #15山田啓二 /Suzuki RM-Z250 / 侍ジーンズRSFレーシング
5位/ #8森本圭 / Yamaha YZ250F /
6位/ #14神田崇 / Yamaha YZ250F / MOTO WORKS














#1坂牧勝利。

HSを奪ったのは2番グリッドスタートの#46ヒロシこと増田選手(RPベアー & Drip Racing Products)。
しかしこの#46増田選手も第2ダートの餌食となり最下位に落ちてしまいます。
トップに立ったのは#1坂牧選手(BEAST EYE RACING Motoroman)。
#1坂牧はトップに立つと後続を一気に引き離します。ラップを重ねるごとにその差を広げ、結局そのままチェッカー。
2勝目です。これで#1坂牧隆夫選手はシリーズポイントランキングも#46増田を抜いてトップに立ちました。


2位には#6福沢武選手(TEAMアクト)、
3位には鎖骨の怪我も完治していない#3ミッキー・ベンバサット選手が入りました。
#2深江選手は前しか見ない必死の走りで#3ミッキーを追いあげたのですが、惜しくも4位


前を行く#3ミッキー選手を必死で追う#2深江俊文選手。1ミリでも前のマシンに近づきたい!という気持ちが見えたような気が。(Orange Club うず潮レーシング福山)。しかし前を走るミッキーも、頑張ってはいけない&執拗に追われるという中でのライディング。鎖骨骨折が完治していないため絶対に転倒できない状況だったんですね、このスリッピーな中で。ミッキー選手はあのMOTO禅の代表、実際に走る側から「これは使える」と思えるパーツを世界からセレクトしています(CPsports×MOTO禅)。


moto2 class result
1位/ #1坂牧隆夫 / Honda CRF450R / BEAST EYE RACING Motoroman
2位/ #6福沢武 / Kawasaki KX450F / TEAMアクト
3位/ #3ベンバサット・ミッキー / Honda CRF450R / CPsports×MOTO禅
4位/ #2深江俊文 / KTM450SMR / OrangeClubうず潮レーシング福山
5位/ #4川留健一 / Honda CRF450R / Bram Racing
6位/ #32天野拳 /Husqvarna SM450R / モトウェスト&日本航空高校











今回はちょとチーム紹介。



「SRF SPORT & Hisidejunkies」、SRF スポーツ&ハイサイドジャンキーズって読みます。
#3Ikkiのチームです。このチームはちょっと変わった雰囲気を持っています。
トップチームの緊張感、プラス緩い空気(笑)。トップ争いをしているとは思えないくらいホンワカチームです。
インタビューしたわけじゃないんで詳しくわかってないんだけど(スイマセン、なんか今さら聞けない)、
チームっていう堅い関係じゃなくココロでつながった仲間っていうんですかね。だからこそ結束も堅い。
若い遠藤チーフメカに、酒井さん、高野さん、そしてマシンを走らせるのが担当のIkkiの4人のチームです。
(こんな仲間を持つこのチームはちょっとうらやましい。。)



#4Jawsファミリーです。
でもこれがチームでもあります。ファミリーがそのままチームなんです。意外ですよね、
あのトップライダーでMr.MOTO1と言われたJaws増田がこういうチームで参加してるって。
でそこにサポートとしてそしてチーフメカとしてMXライダーの村橋健太郎(!)さんが加わります。
でも基本はJaswsが行い、長男光隼くんと次男嵐くんが手伝う。
たまにお邪魔させていただきますが、奥様の真由美さんのおかげでピクニックのようなチームです。(でも、ライダーとしてコースの中に入ったら真剣ですけどね)



「Team SOULFUL(チーム ソウルフル)」というサポーターチームを持つのが#2Yassy。
スポンサーの他にこのサポーターのみなさんが#2Yassyのレース活動を支えています。
このサポーターからの会費がYassyのレース資金になるんですね。これはすばらしい方法だと思います。
多くの人がレースに関われるからです。ある意味今の時代にあったプロのカタチかも。

会員になるといろんなグッズがもらえ、特典があります。この赤いTシャツもそのひとつ。
見ているだけよりかなり楽しいみたいですよ(バイクのこと全く知らない姉も入ってたです)。
一口5000円かな。これでYassyを支えるサポーターというかたちでレースに参加できるってわけ。
「実はわたし、レーサーをスポンサーしてるんだ〜」って言えるのもちょっといいと思いませんか。
会員特典にはYassyと一緒にツーリングというのも。法人会員もあります。
(あ、Moto Westさんも法人会員だったんだ、へ〜)
Team SOULFULに入りたい方は、 http://yassy.jp/PC/contents04.html



いろんなカタチで、いろんな方がレースに参加しています。
moto1 penクラス、moto2クラスではバイク仲間が集まって、というチームも珍しくないです。
走るだけがレースじゃないんですヨ。
ライダー、メカニック、ドライバー(そしてムードメーカーがいるともっと楽しい、できれば女性かな〜)。
チームというかたちでレースに参加してみませんか。仲間を集めてイチから始めるのもいいし、
どこかのチームに入ってお手伝いするのもいいしね。

KRAZyでは、しばらくこの“チームでレース”ってのを追ってみようかなと思っています。
(チームのみなさん、取材の時はヨロです)







2009年からmoto1クラスは「MOTO1のプロ化を目指すクラス」とMFJモタード部会で決定されました。名称はmoto1 proクラス。20名程度の選ばれたライダーで構成されます。「プロ化する」とはそのパフォーマンスでお金を稼ぐという意味だと思うのですが、わかりやすく言うなら「お客様に見てもらい“かっこいい!”とか“真似したい!”というような感動をしてもらうこと」ではないでしょうか。ようやく他のスポーツと同じ意味でのプロを目指す時代になったのだと思います。「二輪モータースポーツ人気は下がるばかり」と言われています。原因はどこにあるのでしょうか。MOTO1は生まれたばかりのスポーツです。ゼロから始めるのですから、純粋に「お客様が喜び、観に行きたくなる、応援したくなる、または参加したくなるスポーツ」にできる可能性があります。モタードスポーツの最大の魅力は、狭いスペースでも行えることだと思います。サーキットではなく街中でも開催でき、モータースポーツに接点が無かった方々にも直接触れていただけることが出来る数少ないモータースポーツです。二輪モータースポーツのPR部門と言ってもいいのではないかと思うのです。もうひとつの魅力は、他のモータースポーツに比べ敷居が低いという点もあると思います。その意味でも多くの方が参加しやすいモータースポーツです。やるのも容易、観ても楽しく、観ていただくのも容易な数少ないモータースポーツです。






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