2023.10.20
サイクリング ア ゴーゴー vol.16
■CYCLING A GO GO / サイクリング ア ゴーゴー Vol.16
「まさか自分が古墳でコーフンするとは思わなんだ!」-20.Oct.2023-
毎月20日は相良さんことMr.チャガラさんのロード自転車の連載レポの日です。Mr.チャガラさんは自分が広告代理店に勤めていた頃の営業職の同僚です(デザイン界の巨匠大貫卓也さんと仕事されていました)。今は独立し自転車ロードレース界でプロデューサーなどの仕事をされており、最近自分でもロードレーサーを購入しロード自転車ライフを楽しんでいます。
てなわけで10月のレポートです♫ この連載、最近人気のレポートになりつつありますです。
■まさか自分が古墳でコーフンするとは思わなんだ!
ここ2ヶ月ほどは自転車そのものに乗っているレポートのなかったサイクリング ア ゴーゴーでございましたが、最近は自転車日和の秋風涼やかな湿度も高くない快適な日々が続いております。なので、今回は愛知県名古屋市守山区(もりやまく)の志段味古墳群(しだみこふんぐん)をちょっこし巡る旅に出ます。フィジカルな走行距離は大したことありませんが、古墳なだけに脳内トラベルで目の前に時空を超えたジャーニーと古の人々の営みが蘇ります。
■名古屋市で一番高い山があるのが守山区
名古屋の観光名所といえば名古屋城に熱田神宮に徳川園。別に3大名所がここだとは言いません。テレビ塔もあるし、実は山もある。名古屋市最高峰は標高198メートルの東谷山(とうごくさん)。東谷山に行くわ!なんて198メートルの語呂合わせをしても、では行こう!となりませんが、東谷山の頂上には尾張戸神社があり、古墳の上に築かれていると聞くと興味湧きますね。神社の社の下には前方後円墳もありこの地域ひょっとしたら相当に昔から住んでいたんでないの?という質問にYES。
目の前の山が東谷山。あの山の上に5世紀ごろ造られた古墳がある。ニホンカモシカも生息が確認されているらしい。頂上を自転車で行くには担いで行かなければならないので、今回は麓から拝みます。
こちらは「なごやの文化財」HPから拝借した志段味古墳群分布図。かなりの古墳があるということは、相当な文明があったということか。Mr.チャガラの推理では人々は庄内川の北側(上)で生活を営んでいたのではないかと考えています。なぜなら日本のハレとケの解釈でいくと、人は川を渡ってあの世(非日常)にいくという考え方があるからですね。
■まずは小さめな古墳から、ご挨拶
東谷山の入り口の通り沿いに、小さめな古墳が保存されています。数段の階段を自転車を持って上がるとそこはグリーンな丘。古墳だと言われないと通り過ぎてしまいます。東谷山白鳥古墳(とうごくさんしろとりこふん)は6世紀末から7世紀初めに築かれた径約17mの円墳で横穴式石室です。??予備知識ないと知らない単語が出てきますが、見ればなるほど、丘の横から石室に入るんじゃなと合点します。
石室の入り口は文化財管理上鉄扉でしまっていますが、中を除くことができます。この中から刀とか須恵器とか出土しています。古墳は笹に覆われていますが、きっと石とかで覆われたいかにも人工物な見え方だったのではないかと想像します。
すぐ横では柿がなっています。秋じゃのう、無農薬栽培ですね。勝手にとると叱られます。
■ヤマトタケル伝説が残る白鳥塚古墳
日本の神話の古事記にも日本書紀にも登場するヤマトタケル。彼が白鳥に尾張まで連れてって欲しいとお願いしたところ、その白鳥は東谷山の麓まで連れてきたところで死んだ。そしてその白鳥はこの白鳥塚(しろとりづか)古墳に埋葬されたという伝説が残されています。
白鳥が眠ると言われる白鳥塚。もし人が眠っていたらその人は複雑な気持ち。
古墳の頂上です。できた当初は木は生えていなかったんだと思う。丸く石が敷かれているのが古の名残なのだ。秋だから、どんぐりも沢山。かつて人はどんぐりを食べていたらしいけど、今は食べません。
■いよいよ志段味古墳群のハイライトに突入
志段味大塚古墳を筆頭に、東大久手古墳、西大久手古墳、大久手5号墳が一堂に集まっている古墳のテーマパーク「歴史の里」。古墳を完全整備して超人工物感のある古墳は、ピラミッドを見た時の畏敬の念が生まれるものです(ピラミッドを見たことはないが・・)。
ジャーン!盛り土に石が埋め込まれた古墳、1600年前の巨大建造物の再現じゃあ。あの手摺りはなかったはずじゃがな。
ここは頂上です。出土した時の埴輪を再現して並べています。焼き物好きは串焼きだけではなく埴輪も。
ここら辺の古墳の埴輪はこのような形状らしい。この並べ方には宗教的な意味合いがありそうだけれど、読み取ることができません。そもそも古墳時代の日本の宗教ってどんなんだったろうね。
階段も手すりもない古代的な古墳全景。周りの景色を脳内で消して、太古の情景を妄想してみる。
「歴史の里」には、発掘はされているけれどそのまま再整備しないで自然感そのままになっている古墳もあります。古墳って昔の人のお墓だよねえ、とか思いながらも不思議とお化けが出るとかおどろおどろしい感覚が出ません。千の風になってとっくにここからいなくなっているのですね。
ここはテーブルも置かれているので古墳ではなくただの公園のところみたい。子供達はサッカーに興じています。
さっきまでこの台形の上で子供達が遊んでいたけど、ここは大久手3号墳。隣の公園的風景も古墳で、西大久手古墳。人や馬形の埴輪が結構出ていたらしい。日常と非日常の世界が交錯するところ。
こちらは東大久手古墳。言われてみないと古墳と分かりません。
しだみ古墳ミュージアム、SHIDAMU(シダミュー)も古墳公園の一角にあります。
古墳にどっぷりサイクリング。走った距離はさほどではないけれど久しぶりだと十分に下半身が翌日筋肉痛になっています。このエリアを走ると感じるのはさまざまな古墳が点在しているけれど、東谷山の存在感が強く意識されること。昔からこの地に人がいてヤマトタケルも来ていたということを、この公園で目を閉じてイメージするだけで、今ここに立っているチャガラも歴史の時系列上の存在だなと思うわけです。ん?だからどうしたって? う〜ん。
手前の盛り上がりは古墳、その先に志段味大塚古墳。白鳥塚古墳は住宅の向こう側にあり、奥に東谷山があって頂上には古墳の上に作られた神社。なんか磁場が強い感じです。
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