2025.05.24
スーパーモト2025 R1千葉/ S1 PRO part2
■全日本スーパーモト2025 Round1千葉/S1 PRO Race1 レースレポートPart2-24.May.2025-
4月10-11日、全日本スーパーモト選手権Round1千葉が茂原ツインサーキットで開催されました。ここは最高峰S1-PROクラスのレースレポになります。
前日土曜のプラクティスは雨となりましたが、レース日の日曜は晴れ。雨で空気中の汚れが流されたのか透明度の高い光の1日となりました。

▲80歳を超えても現役選手の林選手の姿が!そーいえば自分のレースの終了後、スタンドで林選手を中心に盛り上がってたけどこれですね・・・。見た目は陽気で優しそうな方ですが本当にタフです!<追記>右から3番目のミシュランのキャップの方です。全日本S2クラスの現役選手です!
■予選タイムとコース
朝一番で行われたタイムアタックでトップタイムを出したのは#1小原ケント選手、2番タイムは#2日浦ダイジロー選手となりました。

▲Kawasaki Plaza 盛岡&花巻レーシング所属、マシンはKX450、#1/小原ケント選手。タイムアタック終盤に1分00秒391を叩き出し、#2/日浦選手からPolePositionを奪い取りました。そういえばこのマシン、サイレンサーはSTDだったような。
ここ茂原ツインサーキットの特徴はコーナーが複合的につながっている点。ブレーキングやラインどりなどコーナリングで大きくタイム差が出るコースです。ロード系の選手が比較的良いタイムを出す傾向があります。
一方ダートセクションですが、今回3つ用意されました。第1ダートは1コーナーのすぐ先にある小さなジャンプ。着地とともにアスファルト区間に戻り、同時に左にほぼ直角に曲がる。つまりできるだけ飛ばない方がタイムが出やすい。
第2ダートはインフィールドに用意され、ここも小さなジャンプと幅の狭い(横に2台は並べない)フラットダート。第3ダートは芝の上に設定され、右直角コーナーがあります。朝一番は芝が濡れているため非常に滑りやすいです。が、時間が進むにつれ芝ははがれ、走行ライン(ワダチ)ができていくので走りやすくなっていきます。つまりダートセクションそのものは比較的簡単で大きな差がつきにくいようです。が、ダートからアスファルトに戻った際、曲がりながらアスファルトを加速する箇所が多く、ここでいかにタイヤを滑らさずにスムーズに加速できるかがポイントになりそうです。特に第3ダートの先は最終コーナーですから、重要です。最終コーナーを上手くスピードを乗せながら立ち上がれるかどうかは、その先のホームストレートのスピードに大きく影響します。
話を戻します。3番タイムは#4佐藤ミズキ選手、4番タイムは#24ジョシュア・マクレーン選手、ここまでがフロントロー。PPは1コーナーに向かって外側になります。
コース図+コース解説文を入れたものが観戦時にあるとレースがより楽しくなるような気もします・・・なんとか全レースの会場に用意したいなぁ。全日本MXのSUGOやOFVではプログラムに入れていたんだけど、ああいうものです。あ、OFVは今KRAZyはやってないから、コース解説ページはなくなりました。

▲#24/マクレーン選手のCRF450R。マシンそのものはチームCPsportsが用意(Yassyや諒、マコト選手の所属する長野のチーム)。よく見るとちょっと面白いパーツが色々ついてました。「どこでもブレーキングができ、ハードに減速してた」と数人の選手が。・・・あ、なるほど!超ワイドステムを入れています。ツインローター用?
■Race1
序盤トップに立ったのは#1/小原ケント選手、続いて#2/日浦ダイジロー選手、#4/佐藤ミズキ選手、#5/金子カズユキ選手、4番グリッドからスタートの#24ジョシュア・マクレーン選手がいません、8番手です。どうやら1コーナーで接触し転倒しかかったようです。
#1/小原ケント、#2/日浦ダイジロー、#4/佐藤ミズキ選手、#5/金子カズユキ選手、#3/川島ソータ選手の順でレースは進行します。
徐々にトップ2人が抜き出ていきこの2人の戦いとなっていきます。
レース中盤 #24/ジョシュア・マクレーンは徐々に順位をあげ5番手に。トップ争いは先の2人に絞られていきます。一方#3/川島ソータのペースがあまり上がりません。

▲レース1のスタート直後の1コーナーの様子。これでよく転倒しなかったものです・・・。#24/ジョシュアはなんとかマシンを立て直し第1ダートへ。これが8番手に下がった理由のようです。photo/ShinoharaNaruyoshi
■レース終盤、ついに逆転・・・しかし
Lap7 #2/日浦がトップ#1/小原との差を詰めます。もしかするとアタック開始かもしれません・・・。どうやら#2/日浦選手はコーナーの続くインフィールドと最終コーナーが速いようです。
Lap8 第3ダートで#1/小原がミス。コースアウトは免れましたが#2/日浦がトップを奪います。が、#1/小原もピタリとその背中についていきます。その差はわずか、ワンアタックで順位の入れ替わる距離です。残り周回数はあと3。間違いなく何か起きます。が、小原選手が仕掛けられる箇所はどこ?レース全体をメモしているので大きく移動はできませんが、できるならそのポイントに移動したい、可能ならカメラで捉えたい。
Lap10 #3/川島が3位に浮上、トップ2人の戦いは続きます。
ついに最終ラップ、トップは#2/日浦のまま、その背中に手が届く距離に#1/小原・・・とメモったその直後、#2/日浦選手がインフィールドでスリップダウン!代わってトップに立ったのは#1/小原。#2/日浦は素早いリスタートでなんとか2位をキープ。
そして最終コーナーをトップで抜け出してきたのはライムグリーンのマシンとツナギの#1/小原ケント選手でした。熾烈な戦いを制しました。
2位には#2/日浦ダイジロー選手、3位には#3川島ソータ選手が入りました。
▲レース中盤の2人の戦い。ホームストレートではこのように離れていますがタイム差はわずか。コーナーでは左がつまり、#2/日浦選手は#1/小原選手の背後についています。わずかなミスでその順位は入れ替わります。

▲2位となった#2/日浦ダイジロー選手。風邪で熱があったようですがその中でのこの戦いは素晴らしかったのではないでしょうか。この週末は(5月24-25日)全日本ロードレース Round2 SUGOの最高峰クラスJSB1000に参戦です。ゼッケンは#14、マシンはCBR1000RR-R、チームはHonda Dream RT SAKURAI HONDA。

▲3位には#3/川島ソータ選手が入りました。最終的には昨年のランキング順の結果となりました。今年#3/ソータ選手はフル参戦ができないとか・・・残念です。ちなみに、選手は皆名前で呼ばれることが多いです。ケント(小原)、ダイジロー(日浦)、ソータ(川島)、という具合。選手に声をかける際は「ケントさん」とか「ダイジロー選手」とかとか。選手もそう呼ばれる方が慣れているかも。
■Race1 Result

▲4位には#24/ジョシュア・マクレーン選手が。日本のアスファルトに慣れ、湿度の高い気候やコースデザイン(日本はオーストラリアに比べタイトなコースのようです)にも慣れたら、確実にトップ争いに食い込むと思います。オーストラリアとは時差ボケはないと言いますがやっぱり多少はあると思いますし、その中での4位です。Race2は表彰台?

▲5位には#4/佐藤ミズキ選手が入りました。終盤、順位が落ちたのですが何かあったのでしょうか・・・

▲6位には#8/大金アユム選手が入りました。なんと高校生です。
レポートはRace2に続きます。
<追記>MFJ全日本スーパーモトはスーパーモタードMOTO1時代を含めると今年で20周年という節目の年です。スーパーモトジャパンとKRAZyで記念Tシャツを企画しています。夏までには用意できたらと思っています。

▲ジョシュア選手、同じクラスのS1-PROの選手たちと記念写真。この後ケント選手がイタズラをジョシュア選手に。最初にこの写真をアップしちゃうと誤解が生まれそうなので、いつかまた。なかなかオチャメで陽気な方みたいですよ。たまに悲しそうな表情してるけど。メカニックはSHANE/シェインさん。シェインさんの写真は次のレポートで。
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