2025.10.30
スーパーモト2025 Rd.6 奈良/S2「元S1 PROのハイレベルな戦い S2クラス」
■オールジャパンスーパーモト2025 Round6 奈良/名阪S2
「元S1プロ選手たちのハイレベルな戦い」-19.Oct.2025-
10月11-12日、名阪スポーツランドでオールジャパンスーパーモト2025 Round6 奈良/名阪が開催されました。
ここは250ccのマシンで戦うS2クラスのレポートになります。
■2025年のS2classはハイレベル。
このS2クラスはかつてのプロクラスの一桁ゼッケンの選手達が再び参戦し、ハイレベルな戦いが展開しています。
19/伊藤リョウ・・・現在シリーズポイントランキングトップ。かつてはS1-PROでゼッケン3をつけていたこともあるトップライダー。
20/新井マコト・・・ポイントランキングは2位。夏に負った怪我も治り完全復活。かつてS1-PROではゼッケン2をつけチャンピオン争いを展開していた選手
23/五十住ヨウスケ・ポイントランキングは3位。同じく以前はS1-PROで一桁ゼッケンをつけ活躍。五十住はイソズミと読みます。
この3人に加え、全日本ルーキーの2人の14/寺平ユウセイ選手、21/真木ライド選手も加わり、非常にハイレベルな戦いが展開されているのがこのS2クラス。軽量マシンを手足のようにコントロールし、激しくアクティブなライディングは必見です。
■S2class Race1 /曇り/ドライ/10:50
この3人が選んだグリッドは全員が左側の中央より。この3人が隣り合わせで並びます。最短距離となるグリッドを選んだようです。
ホールショットは19/伊藤?20/新井?・・・横に並んだ状態で2人が1コーナーに入ります。23/五十住選手は2人の様子を見るようにこの後ろについて1コーナーを抜けていきます。
Lap2。19/伊藤選手、23/五十住選手、20/新井選手の順でダートに入ると、23/五十住選手がテーブルトップジャンプで19/伊藤をかわしトップに立ちます。この後20/新井がミスし順位を落とします。
Lap3。23/五十住選手、19/伊藤選手、14/寺平選手、22/水野選手、20/新井選手の順。
レース中盤。20/新井選手は前をいく選手をかわし3番手まで上がってきます。
終盤。ついに20/新井はチームメイトの19/伊藤をパスに成功し2番手までに。
最終ラップ。20/新井は23/五十住の背後まで迫り、猛烈なプッシュを繰り返します。
が、チェッカーを最初に受けたのは23/五十住選手でした。20/新井選手は惜しくも2位。3位には19/伊藤選手が入りました。

▲勝ったのは23/五十住洋佑選手でした。序盤トップに立つとそのまま守り切りチェッカー。MX選手の底力を見せました。
■S2 Race1 結果

▲20/新井誠選手。惜しくも2位。圧倒的な速さはあるのですがミスも多く2位に。
▲3位に入ったのは19/伊藤諒選手。19/伊藤選手はどちらかといえばターマックが得意なのかもしれません。いずれにしろ3人によるハイレベルな戦いでした。
■S1 Race2/曇り ドライ/13:50
レース2のホールショットは20/新井が奪います。それに19/伊藤、23/五十住が続きます。 Race2もこの3人の戦いとなる様子。
Lap2。テーブルトップジャンプで23/五十住が19/伊藤をかわし2位に。
レース中盤。23/五十住が20/新井との差をつめアタック。通称フジさんジャンプと呼ばれた第2ジャンプではクロスラインで何度も接触しそうになりながらの激しいバトルが展開します。
そして最終ラップ。そのフジさんジャンプでアウトから入る20/新井とインから入る23/五十住がクロスラインとなり接触か(接触はしていなかったようです)という接戦。20/新井はジャンプ進入でバランスを崩しそのままジャンプでコースアウト。その間に23/五十住が前にでます。ついに23/五十住選手がトップに立ちます。

▲ジャンプ進入でアウト側のバンクを使いスピードを保ったままフジさんジャンプに入る20/新井選手。一方23/五十住選手は速度を落としイン側のラインを選択します。最終ラップ、2人はこれまでと同じラインに入ります。しかし20新井がバランスを崩しジャンプを綺麗に飛べず(足を投げ出しているのはバランスを取るため)そのまま右側に着地。その合間に23/五十住選手はトップに。※この写真ですが、見せ方によっては(意地悪な使い方をすれば)新井選手が五十住選手にケリを入れているようにすることができます。SNSではウケ狙いの悪意を持った使い方をいする方がいます。その危険性からここに使うことを迷いました…。
が、一度コースアウトしてしまった20/新井も簡単にはあきらめません。大きく開いた差を一気につめ、ターマックセクションで23/五十住選手を攻めまくります。が、23/五十住は冷静にこれをかわしトップのままチェッカー。2連勝となりました。
2位は20/新井選手、3位には19/伊藤選手が入りました。
■S2 Race2 結果

R6終了時点でのポイントランキング表。3位までがS1-PROクラスに昇格の権利を得ることができます。※S2はS1-PROに昇格しないことも可能です。
■4位から6位

▲4位4位となった14/寺平悠成(テラダイラユウセイ)選手。先の3人がいなければ確実に表彰台に立っているはずの14/寺平選手。もしかすれば中央に立っている?

▲6位5位 となった21/真木來人(マキライド)選手。レース1では5番手を走っていましたが最終ラップに転倒し6位に。

▲5位6位とした 22/水野彰久選手。今年はマシンを250ccに変更しS2にスポットで参戦。

▲これは前日のプラクティスの第2ジャンプ。選手達は「フジさんジャンプ」とよんでいました。富士山のようにとんがっていたからのようです。基本的にはこれは飛ばずにクリアする方がタイムは出たようです。飛ぶと上に舞い上がってしまい、着地までに時間がかかりむしろ遅くなるようです。ちなみに、ここを23/五十住選手は飛ばず、20/新井選手は低く飛ぶ、という違いが。結局ここで23/五十住選手がトップを奪います。
■11月8-9日が最終ラウンド
最終ラウンドは愛知美浜サーキットで開催です。11月8-9日。8日はプラクティス、9日が決勝レースとなります。S1-OPENはすでに鈴木ユウナ選手が初の女性チャンピオンを獲得していますが、S1-PROとS2はまだ。S1-PROは今年も何かが起きそうです。
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