2021.12.02
全日本エンデユーロ/JEC 2021 FINAL Rd.5-6 「SPRINT RACE FOR 2DAYS」
■JEC 2021 FINAL Rd.5-6 村田 SUGO 2DAYS ENDURO
JECも若きチャンピオンが誕生-02.Dec.2021-
11月20-21日宮城県村田町にあるスポーツランドSUGOで、全日本エンデユーロ/JEC 2021 FINAL Rd.5-6が開催されました。
これはオンタイム制と呼ばれるエンデューロレースです。今回も2日間にわたって開催、2021年の最終戦となりチャンピオンをかけて戦われました。
▲全日本エンデューロはスプリントレースです。2日間におよぶ長い戦いという意味では耐久レースでもあります。スプリントと耐久、この2つの魅力がココにはあります。
■#7飯塚翼、#3保坂修一、そして#6内山裕太郎
R5R6を残した状態でチャンピオンの可能性は#7飯塚翼、#3保坂修一(ヨシカズ)、そしてベテラン#6内山裕太郎の3人に絞られました。
有力は若きふたり、#7飯塚ツバサと#3保坂ヨシカズ。
▲#7の飯塚翼選手。R-5-6を残した時点でランキングトップ。無口で穏やかで物静かな性格、レースをするとは到底思えません。写真はチャンピオンのかかったDAY2の朝、いつものように穏やかな#7ツバサ選手。近寄りがたい緊張感はない。昨年は初日のDAY1でフレームを損傷させてしまい、その修理がタイムリミットにわずかに間に合わずDAY2を走れませんでした。母織恵さんのスマホの待受けは、この時の他の選手の走りを見つめるツバサ選手の姿…。
▲#3保坂修一(ヨシカズ)。鎖骨骨折が2ヶ月前、まだプレートは入ったまま。2ヶ月と言うとまだうっすらついただけで、強い衝撃が入ると粉砕する可能性があります。これもDAY2の朝。朝食のチョコパンとエナジードリンクを手に。あ、チョコが頬に(笑。ヨシカズ選手はお茶目で社交的、性格の違う2人。この2人は同時にこのIAクラス(最高峰クラス)に昇格しています。
▲#1釘村忠選手 2020年のチャンピオン。初日のDAY1を制したのはこの#1釘村。実力を見せつけました。北海道ルスツで行われたレースに参加できなかったことでチャンピオンの可能性は無くなっています。
■2日間で25回のスプリント
このJECはオンタイム制というシステムで行われるエンデユーロです。ISDEという国際エンデューロレースと同じフォーマットを採用。特徴は、1ラップのなかにタイムアタック区間が設けられ、その合計タイムで競う点。そのタイムアタック以外は移動(リエゾン)のみ。今回は3つのタイムアタック区間が設けられました。このタイムアタック区間はコンマ数秒の戦いになります。
DAY1はRound5となり5ラップで戦い、DAY2がRound6で4ラップ+ファイナルクロスで戦います(DAY1の1ラップ目はタイム計測は行われません)。
つまりDAY1は
4ラップ×3スプリント=12スプリント
DAY2も
4ラップ×3スプリント+ファイナルクロス=13スプリント
2日間の合計25回のスプリントレースで戦います。
※1ラップの中に、エンデューロテスト、クロステスト、エクストリームテスト区間が用意されています。それぞれコースの特徴があり、違うスキルが要求されます。
▲クロステストのタイムアタック中の#1釘村タダシ。タイムアタックはそれぞれ1回のみ。コンマ数秒を削るための極めた走りが要求されます。
■若きチャンピオン誕生、飯塚翼
#7飯塚はDAY1/Round5を3位、DAY2/Round6を3位。
一方追う#3保坂は5位4位となり、飯塚翼が2021年のチャンピオンに。
エンデューロ界に若きチャンピオンが誕生しました。
ランキング2位は保坂ヨシカズ。
まさにNEXT GENERATIONとなった2021年でした。
▲SUGOの紅葉の中を走る#7飯塚ツバサ+シェルコ。2022年はツバッチが#1をつける。あ、そうです、飯塚ツバサの愛称はツバッチ。ツバッチはNさんから紹介された選手でした。有望な若い選手がいるので注目してください、と。
▲DAY2の最後に行われるファイナルクロス。MXコースでMX形式で行われます。これも順位ではなくタイム計測。大きな転倒があるとそれまでの苦労が台無しになります。その中でホールショットを決め、一時は2番手に下がるもののMXのIA経験者を相手に一歩も引かずトップでフィニッシュ。#3保坂とのタイム差は5秒以上。ここでチャンピオンを決めました。
▲DAY2最後のタイムアタック・ファイナルクロスをトップでチェッカーをうけ、チャンピオンを決めた#7飯塚ツバサ。チーム員のカイト選手、トモ選手(IBチャンピオンをここで決めた)が飯塚に抱きついて喜ぶ姿が印象的でした。その後#7飯塚はそこで座り込んでしまいます…。そこにライバル#3保坂(赤と黒のウェア)や選手たち、応援するチーム員が祝福に集まってくる。何度見ても泣けてくるです(苦笑。応援するチーム員の一人は毎週山に登って願掛けに行ってたとか
▲もうひとつこの2日間で印象に残ったシーン。それは7飯塚選手のメカニックのカネトンの支えです。選手間ではカネトンで親しまれる鈴木真人さん。選手が気持ちよく走れるようにと常に裏方で支えています。こういう方に惹かれるんですよねなんか。かっこいいなぁ。
▲写真は前橋洋選手(2018年JEC SUGOラウンド)。若手代表の一人です。2018年にはチャンピオンをとっています。痛めた脚の手術とリハビリのために今年は参戦せず。飯塚、保坂の若き2人の走りをどう見ていたのでしょうか。
続く、つづく。
次回は新チャンピオン#7飯塚ツバサ選手のインタビューに#3保坂ヨシカズ選手他
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