2023.04.28
全日本スーパーモト選手権/スーパーモトジャパン2023開幕/S1 PRO
▪️全日本スーパーモト選手権/スーパーモトジャパン2023開幕/予告編-27.Apr.2023-
4月16日、全日本スーパーモト選手権/スーパーモトジャパン2023がスポーツランドSUGOで開幕しました。
開幕がSUGOというのは初めてです。4月のSUGOは新緑が美しいです。が、残念ながら前日の土曜は雨でした。雨の場合、ダートセクションを使わない可能性があります。さてどうなる・・・。
▪️スーパーモトとは?
スーパーモトを軽く解説します。
「ロードレース、モトクロス、ダートトラック、この中で最も速いライダーは誰なんだ?」というシンプルな疑問から、「じゃやってみよう」と生まれたのがスーパーモトです。
なのでコースはアスファルトセクションとダートセクションがあります。ダートにはモトクロスコースのようなジャンプセクションなどがあります。以前は日本のレースでもフープスなどがあったこともありました。コースの比率は一般にアスファルトが7〜8割、ダートが2〜3割となっています。が、奈良大会(名阪スポーツランド)のように半々というコースもあります。
▲2022年チャンピオンの小原堅斗選手。今年からマシンがTMになり、タイヤもメッツラーに変わりました。
▪️2023シーズン
#1は小原ケント選手、モトクロス出身。ライバルである#2日浦大治朗選手はロードレースの現役ライダー。同じくライバルの#3長谷川修大選手も同じくロードレースの現役ライダーです。この2人はTeam S.T.Fのチームメイトです。
Team S.T.Fといえば、昨年S1 OPENで圧倒的な速さを見せチャンピオンを取りこのS1 PROクラスに昇格した#16田所隼(ジュン)選手も同じチームです。当然速さはあります。
このS1 PROで優勝経験のあるベテラン#4吉田雄一選手、そして#5金子和之選手の2人もこの争い加わると思います。あ、噂ではJAWSこと増田智義選手が復活するのでは?とも言われています。日本にこのスーパーモトの文化を築き上げてきた選手です。
▲2023年のゼッケン2は日浦ダイジロー選手。Team S.T.F。今年も8耐などチームサクライホンダでロードレースに参戦予定。先日の2&4も走っています。
▪️前日土曜のプラクティス走行は雨
前日土曜のプラクティス走行は雨。ダートセクションにはカバーがかけられ一度も使わずに終了。日曜は雨が上がる予報です、ダートセクションを使うのかどうかは日曜の朝の判断に。
▲チャンピオン小原の乗るマシンがTM。今年一気にTMが増えました。S1 PROだけでも#8新沼、#10広瀬、#13金児が乗ります。TM Racing Japanはスーパーモトにも力を入れるとのこともあって増えた模様です。このTMの日本総代理店の代表は梅田氏。実は代表自らレースにも参戦中です(写真)。S1 OPENクラス#40。
▲雨、雨、雨の土曜日。「予報では雨は日曜の朝まで続くみたい。だけど、このままだとダートセクションキャンセル?使ってほしい。ダートがあるのがスーパーモトなんだから」という声が多くの選手から。
▲雨の中でマシンのセットアップを行う選手たち。このSUGOの西コースはカート用のコース。そのためかウェットになると非常に滑りやすい。カートタイヤのゴムが路面に残っていて、雨が降るとそれがタイヤのグリップを失わせるようです。体験したことがありますがまるで氷の上を走るような感じ。いきなり滑り、即転倒です。
雨が空気中のゴミを洗い流し、いつもよりクッキリとした青い空が。春の東北の空です。
▪️決勝の日曜。まずはタイムアタック
その雨は予報通り上がりますが、結局ダートセクションは使わないことに決定します。フルターマックとなりました。
※アスファルトセクションをターマックと呼びます。ダートのないコース設定をフルターマックと呼びます。
レースは全クラス2レース行われます。まずはタイムアタックを行い、レース1のグリッド順を決めます。このタイムアタック、実は必見です。朝早いので感染するのは大変ですが、面白いですよ。各選手がタイムを出し合い順位がどんどん変わるからです。
※タイムアタック/全員がコースに出て走行し、1ラップのタイムを計測します。自分より遅い選手が前を走っているとそれに引っかかってしまってタイムが出ませんから、そのかけ引きもあります。また、ずっと全力で走る続けるわけではなく、次の周回でいく!と決めたらそのラップだけ全力で走ります。ライバルどおしで出したyタイムを見ながら展開します。もう自分のベストが出た!となれば、さっさとやめてしまう選手もいます。が、ライバルがそれを上回るタイムを出したら、再びコースに戻ることも。
タイムアタックは
#2日浦
#16田所(S1 OPENから昇格)
#4吉田
#3長谷川
#22瀧川
#19川島(S2から昇格のルーキー。19歳です。)
となりました。ターマックの得意な#22瀧川が5番グリッドを得ます。
チャンピオン小原はトラブルから走行ができず、最後尾スタートとなります。これは面白い展開になりました。
▪️レース1
ホールショットを奪ったのはベテラン#4吉田、そこに#2日浦、ルーキー#16田所、#3長谷川、#22瀧川、19歳の#19川島が続きます。
Lap2、#2日浦がトップを奪います。
#2日浦、#4吉田、#16田所、#3長谷川、#22瀧川、やや離れて#19川島の順に。
#2日浦はトップに立つとペースアップ、#4吉田を徐々に引き離していきます。
レース中盤。#16田所が#4吉田をパスし、2番手に上がります。また、最後尾からスタートした#1小原も猛烈な速さで他選手をオーバーテイクし8番手までああがってきます。
▲#2日浦ダイジローはトップに立つと後続を引き離し、その差を広げて行きます。
#2日浦は後続を引き離し、大差をつけたままチェッカー。圧倒的な速さを見せ2023開幕のレース1を勝利します。
2位はルーキー#16田所ジュン、3位には#3長谷川シュウダイが入ります。Team S.T.Fの3人が表彰台を占拠です!
▲S1 PROクラスのルーキーながら2位に食い込んだ#16田所ジュン選手。
▪️レース2
ホールショットを決めたのは#2日浦ダイジロー、#3長谷川シュウダイ、#16田所ジュン、そして#1小原ケント、#4吉田ユウイチ、#11松本和資と続きます。
レース中盤。#2日浦はレース2もハイペース、一人違うレースをやっているかのような速さ。後続を引き離していきます。
昨年のチャンピオン#1小原もなかなか#3長谷川を抜くことができません。このSUGOはコーナーがつながっており非常にテクニカルです。こういうコースはロードレース経験のある選手の方が速さを見せます。モトクロス出身の#1小原はダートが得意、このようなテクニカルなターマックはやや苦手(とは言え今年はフルターマックにも関わらず、ロードレースの現役選手について行ったのは大きな進化ではないかと思いました)。
▲#2日浦ダイジロー、圧倒的な速さを見せつけます。「実はペースが上がるまでに時間がかかるタイプなんすよ。追う方が好きだったりします。スーパーモトはダートがあってこそなので、ダートセクションのあるコースが好きです!」
レース2に勝ったのは#2日浦ダイジロー。圧倒的な速さを見せつけました。
2位には同じくTeam S.T.Fの#16田所順、3位には長谷川シュウダイが入りました。
チャンピオン#1小原は4位に。ダートセクションが入っていたらどうなっていたのか、ちょっと見たかったです。
▲レース1、2ともに3位に入った#3長谷川シュウダイ選手。
▲表彰台独占したロードレース現役の3人。左から2位の田所隼(ジュン)、優勝の#2日浦大治朗、3位の#3長谷川修大(シュウダイ)。ロードレース出身のライダーのコーナリングは非常に短時間で完了します。また、あまり車体をバンクさせません。「速く走るためには車体をバンクさせている時間を出来るだけ短くし、マシンが立っている時間は加速か減速をする」が速く走るコツだそうです。
▪️レース1リザルト
1/#2日浦
2/#16田所
3/#3長谷川
4/#22瀧川
5/#1小原
6/#4吉田
▪️レース2リザルト
1/#2日浦
2/#16田所
3/#3長谷川
4/#1小原
5/#22瀧川
6/#4吉田
▲レース1は5位、レース2は4位、総合4位となった#1小原ケント。いろんなことが噛み合わなかった様子。とはいえ、ロード選手が有利なコースでしっかり4位に入ったところはさすが。
▲#22瀧川貴士。レース1は4位、レース2は7位、総合5位に入りました。瀧川カタシ選手もターマックスペシャリスト。
▲総合6位は#4の吉田雄一選手。TEAM Technix。
19歳のルーキー#19川島ソータ選手、S1 PRO初のレース1では7位に食い込みます。
同じくS1 PROルーキーながらも2位2位で総合2位を獲得した#2田所ジュン選手。隼と書いてジュンと読みます。ターマックを速く走るコツを田所選手から聞いたことがあるんですが、ちょっと長いし難しいのでそれだけの特集でも組もうかなぁ。フトントタイヤを上手く使うんだそうですよ。「タイヤをつぶす」って聞いたことあります?あれです。ちなみにレース2の最終ラップで#3長谷川選手をパスし2位に上がります。あのパッシングは狙ってたそうです。
▪️シリーズポイントランキング
1/#2日浦・・50point
2/#16田所・・40
3/#3長谷川・・32
4/#1小原・・24
5/#22瀧川・・22
6/#4吉田・・21
▪️R2は熊本
Round2は九州熊本です。5月21日HSR九州になります。高速ターマックコース+テクニカルなダートセクションというコースデザインです。
あ、R1とかR2とかの表記をKRAZyではずいぶん前から使っていますが、Round 1Round2の略で、第1戦 第2戦という意味です。
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質問ご意などお気軽にこのアドレスへ→ kondo@krazy-web.com
KRAZyは情報の無料発信にこだわっています。発行責任者:近藤正之/KONDO design
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