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2023.10.05

全日本スーパーモト / スーパーモトジャパン 2023 Rd.5 / S1 PRO Part2

 
青空 [復元]

 
 

▪️全日本スーパーモト選手権
スーパーモトジャパン 2023 Rd.5 / S1 PRO レースレポ Part2
-05.Oct.2023- 

 決勝日17日の朝、前日の土曜と同様に気持ちのいい青空が広がっています。空気も澄んでいるようで何もかもが光り輝いていました。

 

 この日は、まず朝からタイムアタック形式の予選、午前にレース1が行われ、午後遅くにレース2が行われると言うスケジュール。

 

 ここはSMJ R5 S1 PROクラスのレースレポのPart2となります。Part1は10月4日にアップしています。

 
 

青空太陽の光

 
 

▪️タイムアタック

 

 1/#2日浦/Honda
 2/#1小原/TM Racing
 3/#4吉田/Honda
 4/#3長谷川/Honda
 5/#5金子/Honda
 6/#23森田/Fantic
 7/#19川島/Honda
 8/#6中島/Yamaha
 9/#8新沼/TM Racing

 

 ポールポジションを取ったのは#2日浦大治朗、前日のプラクティスで「乗れていない」と言っていた#1小原が2番タイム、3番タイムは#4吉田雄一が。これがフロントロー。以下#3長谷川、#5金子、#23森田と続きます。

 

 #23森田一輝+Fanticは久々のレースにも関わらず(日頃は全く乗っていないとのこと)6番グリッドとなる2列目を確保してるのは驚きです。レースが始まればダートセクションを使い一気に上位に上がってくるのではないでしょうか。問題は体力?レース勘?

 

 ここで注目したいのはルーキーの#19川島颯太選手が7番タイムを出していること。このようなサンド質で尚且つ距離の長いダートセクションではタイムアタックのタイムはあまり参考になりません。決めたれた周回をミスなく速く、また新しいラインでも(※)ある程度の速さを持って走るスキルが必要になるからです。1発のタイムが出せるより、コンスタントな速さと、ラインを外した際も(周回遅れをパスしっかり走れるダートセクションのスキルが必要になります。

 

※周回遅れの選手をパス、またスタックや転倒車両を避けるなど、実際のレースではベストラインを常時走れるわけではありません。

 
 

作業台
▲▼タイムアタックでトップタイムを叩き出した#2日浦大治朗選手。8耐で4位に入る現役ロードレース選手でもあります。このRound5奈良はダートが50%というコースにも関わらずトップタイムを出すというのはターマックのみならずダートでもしっかりタイムを出しているということに。決勝が楽しみ。ちなみに、このRond5を2位2位以上で言われば、チャンピオン確定です。

赤蜻蛉

 
 

▪️コース解説

 

 コースは2タイプの路面に分かれています。ターマックセクション(アスファルトのカートコースを利用)とダートセクション(モトクロスコースを利用)です。簡単にいうと「カートコースとモトクロスコースの2つを使う」というコースデザインです。

 

コース解説

▲これは簡易的に今回のコース構造を説明した図面です。実際のコースは複雑なラインを描いています。

 

 スタート直後の2−3コーナーを抜けると、ダートセクションに向かう上りの直線、それが終わるとダートに入り、すぐにヘアピン4コーナーとなります。他のクラスではスタート直後のこのヘアピン4コーナーでクラッシュが多発しています。
 
 その後登りくだりがあり、テーブルトップ型のジャンプ、その後はフラットなダートセクションに入ります。コーナーにはバンクはなく(バンクはあるのですがかなり外側にあり、タイムアップには使えないようでした)フラットなコーナーが3つ。

  
 それを通過するとカートコースに向かう角度のある下りに入ります。

 
 その後ターマックセクションとなるカートコースに入りそれを1周。カートコースのためコーナーは全てが小さくタイト。そこにもダートの細かい土が広がっているため滑りやすくなっています。

 
 ※似たようなフカフカのサンド質のダートをスーパーモト車両で走ったことがあります。スーパーモトのフロントタイヤは幅が広く、コーナーなどでサンドに埋まってしまいやすい。これがスタックを産んだり、そうでなくともタイムロスに繋がります。MXタイヤのようにサンドを切って入るという感覚ではなく、乗っていくという感覚。

スーパーモト

 
 

▪️Race1/晴れ・ドライ/11:20/

 

 ホールショット(以下HS)は#2日浦ダイジロウが奪います。そこに#1小原堅斗、#4吉田雄一と続きます。

 

 オープニングラップのダートセクション下りでトップの#2日浦がわずかにフロントタイヤを取られます。「あ、アレは気づきました、見えましたよ。これはいける!と思いました」とレース後に#1小原は答えています。

 

 Lap2、トップの#2日浦がなんとスリップダウン、代わってトップに立ったのはダート前半で日浦をプッシュし続けていた#1小原。

 

 小原は一気にペースアップ、追う日浦との距離を開いていきます。

 
 

#1スライドタテ
今年からTM Racingに乗る2022年チャンピオンの#1小原ケントがトップに。マシンはSMK450。TM Racingのマシンはハンドメイドに近いスペシャルレーシングマシンです。スーパーモトやエンデューロで実績のあるメーカー、そのシャープな乗り味には日本にも熱烈なファンが。

 

 トップの入れ替わりがあったなか、3番手につけていた#4吉田がスリップダウン。3番手グループの順位が変わり、#19川島颯太、#13金子伸二、#5金子和之、#4吉田、#23森田一輝。

 

 レース中盤、ファンティックにのる#23森田が順位をあげ4番手に上がり、3位のルーキー#19川島の背後に迫ります。ベテラン元モトクロスIAとルーキー20歳の戦いです。

 
 
▪️Race1 / 激しい順位の入れ変わり。

 

 レース中盤を超え終盤、トップは#1小原の独走状態。不調と言っていたあの姿はもうどこにもありません。しかし2位以下では激しい順位の入れ替わりが発生。

 

 トップ#1小原からは離されたものの、2位を走行中の(レース1/2位 レース2/2位で終わればチャンピオン確定)日浦が再びミス、4番手に落ちます。

 

 代わって2番手に上がったのはルーキー#19川島ソータ、その背後にベテラン#23森田、そしてややあって#2日浦。と変わります・・・。#2日浦はなんとしても2位でレースを終えたいところ。日浦選手は現役のロード選手ですが、子どものころはモトクロス少年でもあったそう。ライディングの練習と遊びでダートを走っていたそう。そのためかダートにも速さがあります。モトクロスのIA選手が見ても「うまい、ブレーキングは特に上手い」と言わせたほど。

 
 

#19ジャンプ
▲#19川島颯太選手。これはプラクティスで見せていたライディングですが、ジャンプでは車体を横に向ける走りも。これは上に高く飛び上がらないために行うもの。簡単にいうとリアサスが縮んだその反動の伸びを、横から上に逃すことで車体が上にあがらない、というもの。高く飛んでしまうと着地までに時間がかかりタイムロスになります。低く飛び出来るだけ速く路面を捕まえることがタイムを縮ませるポイントになります。飛んでる方が速そうですが、実は違います。え?解説ですか、それはまたいつか。話が長くなるんですよね一般的なイメージとは逆なので。あ、スキーの滑降と同じ原理です。

 

▪️Race1 / 最初にチェッカーを受けるのは誰?

 

 レース終盤、その日浦は順位挽回を目指し、まず#23森田を捉えます。そして#19川島をパスし2番手に!。しかし、#1小原との距離はすでに大きく広がっています。バックマーカーも現れその差をつめることが難しくなっています。残りはあと2ラップ、逃げる現チャンプ#1小原、追う元チャンプ#2日浦、喰らいつくルーキー#19川島、レース展開のメモを取ることを忘れてしまいたいと思った展開でした…。この緊張とハラハラはナマでこそだと思います(とメディアの自分が書くのはアレですが…)

 

 入れ替わりの激しいレースとなったRace1でチェッカーを最初に受けたのは#1小原ケント選手でした。今季2勝目です。

 

 2位に入ったのは#2日浦ダイジロウ選手。このRound5でチャンピオンの可能性を残しました。

 

 3位に食い込んだのは#19川島ソータ選手。ルーキーながら表彰台の常連です。

 
 

#1-2追い上げ
▲勝ったのは#1小原堅斗 / TM Racing Japan Supermoto / TM Racing SMK450
 

作業台
▲2位に入った#2日浦大治朗 / Team S.T.F / Honda CRF450R
 

#19ダート加速2
▲ルーキーながらも表彰台の常連となった#19川島颯太 3位はこれで4度目 / T.E.SPORT / Honda CRF450R

 
▪️レース1 リザルト
 
1/#1小原堅斗 TM Racing Japan Supermoto 133+25=158pnt
2/#2日浦大治朗 Team S.T.F・・・・・・・・ 195+20=215
3/#19川島颯太 T.E.SPORT・・・・・・・・・・75+16=91
4/#4吉田雄一 TEAM Technix・・・・・・・・・74+13=87※
5/#5金子和之 IDWMNITSU Honda PG Racing・74+11=85
6/#23森田一輝 Team FTR・・・・・・・・・・ 0+10※=10

※#4吉田選手のポイント数を間違えていました。89pointと書いていましたが87pointが正しいです。修正しました。
 

※獲得ポイントは1位25point、2位は20point、3位は16point、4位13、5位11、6位10、となり以下の順位は順位が一つ下がるごとに1pointごと減っていきます。15位が1pointで16位以下はポイントがつきません。
1位と2位のポイント差は5point、2位と3位の差は4point、3位と4位は3point、4位と5位は2、6位と7位は1となっています。レースでは「このまま2位でいいや」「3位のままでいいや」と考える選手が発生し、終盤にレース展開がなくなることがあります。それを防ぐため、上位ほど大きなポイントを得ることができるように変更されました。

 
 

#1スライド
▲4位に入った#4吉田雄一 / TEAM Technix / Honda CRF450R

 

#5カネコカズ
▲5位は5金子和之 / IDWMNITSU Honda PG Racing / Honda CRF450R

 

#1スライド
▲6位にはスポット参戦の#23森田一輝 / チームFTR / Fantic XXF450

 

赤蜻蛉

 

続きはS1 PRO レースレポートPart3で。

 
 

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