2025.07.23
全日本スーパーモトR3 熊本 S2 レースレポ
■全日本スーパーモト2025 Round3 熊本
250ccクラスS2 レースレポ-23.Jul.2025-
7月5-6日、全日本スーパーモト選手権Round3熊本がHSR九州で開催されました。ここは4st250ccのマシンで戦うS2クラスのレースレポートとなります。
■S2
このS2は最高峰クラスS1-PROの下に位置し、4st250ccのレースマシンのクラスとなります。CRF250R、YZ250F、250SXなどです。2ストの場合は125cc(YZ125など)となります。
レースは1日で2レース行われ、2レースそれぞれの結果がポイントとなって加算されます。
獲得ポイントは以下
1位25point 2位20pt 3位16pt 4位13pt 5位11pt 6位10pt 7位9pt 8位8pt 9位7pt 10位6pt 11位5pt 12位4pt 13位3pt 14位2pt 15位1pt 1位と2位の差は5point、2位と3位の差は4pointとなっており、上位ほどポイント差が設けられています。
■タイムアタック 9:45
タイムアタックは決勝日の朝一番に行われます。このRedBull2クラスは9時45分から。朝と言った方がいいような時間に行われますが、可能なら観戦をお勧めします。そのコースで誰が速いのかがわかるのはもちろん、刻々と最速タイムが塗り替えられていくのはなかなかです。
そんなタイムアタックですが、1番タイムを出したのは20/新井マコト選手。1分21秒897
2番タイムは19/伊藤リョウ選手。1分22秒151
そして3番タイムは11/本門リョウ選手。1分22秒594!
上位2人は元プロクラスであり、ゼッケン2や3をつけたトップライダーですから、当然という結果。そこに食い込んだといってもいいタイムを叩き出した11/本門リョウ選手。注目が集まります。
■Race1 9:45
ホールショットを決めたのは19/伊藤リョウ選手、そこに新井マコト選手が続きますが1コーナー先に用意されたダートセクションでミス。代わって10/小野カズマが2番手に上がります。
レースは19/伊藤選手、10/小野選手、20/新井選手のベテラン3人の厳しい戦いとなっていきます。
新井選手が小野選手との差を縮め2番手を狙うのかと思わせたダートセクションで新井選手が転倒。左が開きます。
19/伊藤と10/小野の接戦となりますが、最初にチェッカーを受けたのは19/伊藤リョウ選手。
10/小野カズマ選手はわずかな差で2位に。実にその差は0.6秒!
3位に入ったのは20/新井マコト選手でした。
このところ人気のなかったS2クラスですが、今年は違うようです。250ccという小排気量ながらも迫力のある非常に見応えのあるレースとなりました。

▲高速コースのHSR九州を制したのは19/伊藤諒選手でした。非常にライディングフォームが美しいのが伊藤選手の特徴です。あ、ツナギが新調されました!

▲2位に入ったのは10/小野一馬選手。こちらもベテラン。九州福岡からのスポット参戦です。今では少なくなったスライドを多用するライディングを見せます。それにしてもコンマ6秒差は非常にくやしい・・・Race2は2番グリッドスタートなので応援の期待も高まります。

▲得意のダートで2回のミス。3位となった20/新井誠選手。Race2は何がなんでも勝ちにいくと思われます。
4位には7/高津戸ヨシヒコ選手が入りました。
5位は14/寺平ユウセイ選手、
6位には11/本門リョウ選手が入りました。

▲4位に入ったのは高津戸ヨシヒコ選手。北海道出身、チームは開催地地元の熊本のチームから参戦。

▲5位に入ったのは注目の若手選手の一人の14/寺平ユウセイ選手。寺平はテラダイラと読みます。名前は悠成と書きそのままユウセイ。テラダイラユウセイ選手、注目です。現在このS2クラスは元プロクラスやプロクラスを走ってもおかしくない高いレベルの選手が多く参戦しています。非常に高レベルのレースになっています(ラップタイムが450ccクラスを超えることいがしばしば)。その中で入賞一歩手前の結果を出し続けています。年内に1度は表彰台に立つではないかと予想しています。

▲6位に入ったのは11/本門リョウ選手。「本門」はモトカドと読みます。タイムアタックではトップ2に迫る3番タイムを叩き出しています。スポット参戦ではなく全ラウンド参戦し、その走りを見てみたいです。
■Race2 16:37
スタート直後のダートでPPグリッドからスタートした19/伊藤選手が転倒、代わって20/新井マコトがトップに立ち、それを10/小野選手が追う展開で始まります。
最後尾に落ちた19/伊藤選手は周回を重ねるごとに順位を上げていきます。もう一度トップに立つための猛烈な走りを見せます。
トップは依然20/新井選手、それを10/小野選手、7/高津戸選手がおいます。
最終ラップ、激しい追い上げを見せていた19/伊藤がついに4番手に上がります。
チェッカーを真っ先に受けたのはトップを走り続けた20/新井マコト選手。今期4勝目を上げます。
2位に入ったのはRace1でも2位に入った10/小野カズマ選手。
3位には7/高津戸ヨシヒコ選手が入りました。

▲20/新井マコト選手が本来の速さを見せての勝利、今季4勝目を上げました。ランキングもトップ。1コーナー進入では豪快なスライドを見せる走りが観客を沸かせました。

▲Race2も2位に入った10/小野カズマ選手。小野選手はこの全日本スーパーモトが全日本スーパーモタードMOTO1/オールスターと呼ばれていた時代に参戦していたライダーです。日本のスーパーモトスポーツの礎を築いた一人。

▲3位に入ったのは7/高津戸ヨシヒコ選手。比較的若い選手の多いS2のなかでは中年にあたる選手ですが3位に入賞です。おめでとうございます!
Race2、4位に入ったのは猛烈な追い上げをみせた19/伊藤リョウ選手。
5位には14/寺平ユウセイ選手が入ります。
6位は2ストの21/真木ライド選手が入りました。

▲6位に喰いこんだ21/真木ライド選手。身体が小さいため2st85ccをベースにしたマシンを使用(レギュレーションに合わせて上げたマシンです)。高速コースではかなり不利ですが6位にはいりました。真木ライド選手は10歳から14歳が対象のFIM MiniGPにも参戦しています。将来は世界で活躍するライダーになるのかもしれません、実際に世界的なライダーがこのスーパーモトから誕生しています。
次回はいよいよS1-PROのレースレポートになります。
■この3連休は山形の新庄に
実はこの週末は山形の新庄にレース取材に行っていました。全日本ハードエンデューロRd.4ダルマニアクスです。スーパーモトのレースレポのアップに間が開いたのはこのためです、すみません。
今回の全日本ハードエンデューロは新庄駅前の広場に特設コースを用意し、そこでもレースを行いました(AMはこの街中でレース、PMは近くの山の中でのレース)。以前、スーパーモトが東京お台場でやっていたあのレースに近いものです。一般のお客様にもスポーツとして、エンターテイメントとして観戦してもらうことができました。やっぱこういうことは大切だなぁと実感。スーパーモトも実は狭いスペースでレースができます。この会場で同時開催なんてのも面白いですね。FMXも呼んだりとか。

高校2年生ながらこのエクストリームエンデューロレースで上位13選手に食い込んだ仲俣選手。アクアブルーのウェアが目標。長野県松本の選手です。走りも勢いがあってKRAZy注目の選手!
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