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2024.05.10

毎月10日はモタード Vol.05 / BETA X-TRAINER 250 MOTARD

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■毎月10日はモタード / BETA X-TRAINER 250 MOTARD
TRACKER MOTARD?
-10.May.2024- 

 2024年という数字にまだ慣れないわけですが、気がつけばGWも終了し、各レースはすでに開幕を迎え本格的に2024年がやってきて、取材も、それらに関係する仕事も始まりシーズンオフはもう完全に終了し今年もあんまりバイク練習もできなかった、そんな感じの5月のKRAZyです。
 
 そんななか、連絡が。
 

 「例のバイクができましたよ。ミシュランのぶっといタイヤを履いたモタード!かっこいいすよ〜。2日までは店にあるので乗ってみませんか。オーナーには許可とってますし」
SUGO 2DAYSの取材中にこんな電話が。かけてきたのは千葉のバイクショップモトショップTOYZのマック店長でした。取材の準備もできておらず、バタバタしてた中での電話でした。

  

◾️BETA X-TRAINER 250 MOTARD

 
 ベータはイタリアのトライアルメーカーで有名です、が最近はエンデューロマシンが世界的にヒット、最近は世界選手権にも挑戦しチャンピオンもとっています。今年からはモトクロスにも挑戦しています。
 
 その世界的な大ヒット商品となったのがこのX-TRAINER/クロストレイナーです。一般的なエンデューロマシンに比べ、コンパクトなハンドリングでシャーシも必要以上に硬くもなく、コントロールしやすいマシン(意のままに振り回しやすいとも言う)となっています。あ、2ストです。通称クロトレ。以前、KRAZyでも1年ほど乗っていました。

 

 そうなんです、実は2ストは今も新車で手に入ります。欧州のオフロードメーカーは今も2ストを販売しており、一部の車両はナンバーも取れます。

 

 中でもベータはエンジンオイルが分離給油なので、混合ガソリンを作らなくてもOK。公道仕様として使いやすい車両なんです。また、シート高も他メーカーや、同じベータのRRシリーズに比べ低い点もポイントが高いです。

 
 

たて1
▲BETA X-TRAINER 250をベースにしたモタードです。X-TRAINERには300もあります。 

連続3カット店頭車体
▲BETAにはモタードキットがあり、17インチホイール化も簡単。しかしこれはあえて、TGRのハブ&リムを使って17インチ化。 

◾️タイヤはミシュランのアナキーアドベンチャー。これってモトショップ五郎のアスファルトジャンキー?

 

 そのベータのクロトレを単にモタード化するのではなく、あえてミシュランのANAKEE ADVENTURE/アナキー アドベンチャーというOn & Offのブロックタイヤを組み合わせたのがポイント。

 
 製作したのはMotoShopTOYZさん。代表はマックさんこと久谷/クヤさん。全日本スーパーモトにも自ら参戦していますが、実は日本のモタードが生まれたきっかけになったモトショップ五郎で働き、TWerや原宿バイクなどこれら全てはこのマックさんが作り出していました。全く売れなかったTWを大ヒット商品にしたという意味では、ヤマハさんも頭が上がらないという方。当時は日本中のバイク屋さんが真似て作りました。

 

 「なるほど!モトショップ五郎オマージュってわけでこのブットイタイヤを選んだ?」ではないそうです。「なんかこんなタイヤのモタードもかっこいいかなぁって思ってやってみた」ってのがホントのところだそうです。確かにカッコイ〜。

 

 先月のこの連載でもこの車両に似たバイクを紹介しましたが、全く別々に生まれた2台なんです。車両も同じベータですけど。前回のモタードはベータモータージャパンさんが考えた。

 

タイヤ+リム+はぶ
▲タイヤはミシュランのANAKEE ADVENTURE/アナキー アドベンチャー。Fは120、リアは160、見た目にはどちらも0.5サイズくらい太く見えます。リムはTGR レーシングホイール。Fは3.5の17インチ、Rは4.5の17インチです。ハブもTGRです、カラーはオレンジを選択。レッドも選べますが、オレンジの方が似合うと考えオレンジを選択。OUTEXのチューブレスキットでチューブレス化も。 

◾️乗ってみました

 

 これはあくまでもコンドーの個人的な感想です。車両評価ではありません。

※一応自己紹介しときます。モタードは全日本に参戦経験あり(250ccクラス/入賞経験あり)、オフはエンデューロがメイン。ロードバイクも10台以上所有してきましたが、オンとオフならオフの方が得意。ここでは公道バイクとして乗った感想です。以前は2スト大好きでしたが(てか昔はレースに使える車両はほぼ全て2ストのMXマシンだった)、今は4スト信者かも。ストリートモタードはWR250X、そしてSMR250を二台からSMS4を乗り継ぎ、そして250EXC-Fモタードに少し、今はRR4T125LCモタード(キャブ仕様)に乗っています。

 

 クロトレの車重はドライで99kg、というだけあって非常に軽いです。基本的にはエンデューロレーサーマシンなので、シートはそこそこ高いですが、KTM系に比べるとやや低いです。17インチ化されていますからそこから2-30mm低くなっていると思われ、比較的シートは低いです(自分は170cm体重60キロ)。

 

 パワーモードは2タイプ。手元のスイッチで切り替え可能で、スタンダードモードとレインモードが選べます。レインモードは出力をややマイルドにしています。個人的にはスタンダードのほが乗りやすかったかなぁ。なんというか、出力フィールが自然というか。

 

 このX-TRAINERは以前乗っていたこともあって、「数年ぶりに会ったよく知った友人」という感じなんですが、アスファルトで乗るとまた違った印象でした。オフロードコースで乗るのとはまた違った印象でした。しかしコンパクトなハンドリングに変わりはなく、エンジンは気持ちよく回り中回転域から柔らかにしかし力強く出てくるパワー、そして軽い車体!は本当に気持ちいいです。無駄にアクセルを開けたくなります。

 

 タイヤはかなり太く、ブロックもしっかりありますがクセもなくニュートラル。とても気持ちよく乗れました。ド新品のタイヤなので攻める走りはしていませんがフロントのグリップ感はありました。慣れたらかなり攻められそうです!!てか「オンロード性能を重要視し、オフも林道くらいならOKですよ」的なタイヤですから当然なんでしょうね。結論、かなり楽しい!このまま西伊豆のワインディングを走りに行きたい。と言う印象でした。

 

 やっぱ、自分のモタードもこのOn & Offタイヤにしてみます。

 

車両スペックはBetamotor JapanさんのHPをご覧ください。このクロストレーナーには300、またローダウン仕様(250)も用意があります。ローダウン仕様をモタード化するのも面白いかも。
 
  ↓    ↓    ↓    ↓

http://betamotor.jp/?p=4095

 

ミシュラン アナキー アドベンチャー についてはこちらを。あ、ステルス広告ではないですよ。そういうのはいっさいやっていません。

  ↓    ↓    ↓    ↓

https://www.michelin.co.jp/motorbike/tyres/michelin-anakee-adventure

 

土道 後ろから

 

土道 前から 平1

▲このクロストレーナーはエンデューロレーサーです。レーサー車両と国産の公道仕様車の大きな違いは、メンテナンスサイクルの短さとその内容です。国産の公道仕様車は非常に高性能に設計されており整備はあまり必要はないですが、レーサーマシンは車両を軽くする必要性もあり精度の高い設計だったりもあって、メンテナンスを頻繁に行う必要があります。特にオイル管理(ベータのエンジンオイルは分離給油で、オイルを入れるところにエンジンオイルを入れる。かつての2ストと同じ。給油の際に毎回混同ガソリンを作る必要はないです)、古いオイルを使うのは厳禁。各部のグリスアップ、アクセル一定での高速走行(焼きつきの可能性があります。アクセル一定で長時間走るという状況は考えられていません。ただKRAZyでテストしたことがありますが、100〜110km/hでの2時間連続運転では問題ありませんでした。2時間ごとに15分程度の休憩。ただし、アクセルは完全に一定ではなく、多少の開け閉めは行なっていました。これは昔の国産2ストも同じなんですが。 

連続3カット店頭車体

▲このレーサーベースの公道車両で話題になるのがシートの薄さ。長時間のるとお尻が痛くなる問題です。このクロトレでは300キロ走行などは試してないのでなんともいえないですが、乗り方でなんとかなるようにも思います。レーサーベース車両は何台か所有していましたが(今も一台あります)、頻繁にお尻の位置を移動するという方法が効果あるような気がしています。なので自分は足つきのためにえぐられたシートはあまり好きではないです、座る位置が固定されているから。多少シート高があってもフラットなシートが好きかも。このクロトレはローダウン仕様がありそれをモタード化するのはどうかなぁとか思っています。
 

◾️Michelin Anakee Adventure

 

 「オンロードとオフロード性能を高次元でバランスしたミシュラン最新のトレイルタイヤ」とHPにはあります。つまりオンオフどっちもそこそ行けるよ!ってタイヤと言うことですね。ただし重量のある車両向けなのでそこが気になります。

 

HPには、続いて以下が。
・最適化されたグリップ性能 + 雨天時や濡れた路面で高いウェットグリップ性能を発揮
・高い安定性を追求 + 優れたコーナーリング性能
・妥協のないオフロードでのトラクション性能
・オートバイメーカーが純正装着用タイヤとして採用

 

今回使ったのは↓
 Front / MICHELIN ANAKEE ADVENTURE 120/70R17 58V

 Rear / MICHELIN ANAKEE ADVENTURE 160/60R17 69V

 
 

ブレーキ+スプロケ
▲ローター、キャリパー、マスタシリンダー、はSTDのものをそのまま使用。公道であればストッピングパワーに問題は無いように感じました。NISSINでコントローラブルだし。スプロケはモトマスターでFが14、Rが48。個人的にはもう少しロングでもいいかなぁ。Rは46とか。低い回転域でも使えるエンジンなので、できればそこも使えるようにしたいから。ちなみに、以前CRF150Rのモタード仕様に乗っていましたが、ブレーキ系は全てSTDのままでした。あまり強いブレーキングを連続で行わないようにしてはいましたが、レースでも問題はなかったです。もてぎの走行会でマックとバトったこともあったけどブレーキは大丈夫でした。最後はハイサイドで自分がぶっ飛び、負けました(笑。

 

◾️モタードというより新ジャンル?

 

 前回のVol.04でも書きましたが、もはや新しいジャンルとも言えるようにも感じました。モタードというよりスクランブラーとかトラッカーとかに近い?なら、トラッカーモタード?

 

 このタイヤはアドベンチャー系、つまり重い車両用で太いトルクをうまく使うタイヤってことです。軽量なモタードでどこまで大丈夫なのか?が気になります。が、ムチャしなけければ大抵は大丈夫だと思うんですけどね。あ、空気圧はきちんと管理しましょう。

 
 

連続3カット店頭車体
▲この車両が似合うのは渋谷などの都会の街、そしてできれば夜、そんなシーンが似合うのかも。タイヤ的にも。楽しくて、つい1時間以上乗ってしまいました。この車両の所有者は倉持さん、今回試乗させていただき誠にありがとうございました!返却が遅くなってしまいホントにすみませんでした〜!! 

野花と車体

 

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