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2020.08.25

毎月25の日はCMの裏側から/「CMの作り方」

プリント
 
 

■毎月25の日はCMの裏側から/「CMの作り方」-25.Aug.2020-「CMはどうやって作るんですか?」
って質問をしばしばいただきます…。が、簡単に答えられなくって、いつも困っています。

 

とりあえず「ひたすら考えることから始まって、わりと地味なかんじで進行し、なんどもなんども修正が入って仕上がって行きます」みたいな、曖昧な答えになっちゃいます…。
べつに秘密にしてるわけじゃないンですけど。

 

ってことで、たまにはそんなお話を。
でも、事前に断っておきますが、かなり地味でつまんない内容になっちゃいます。

 

■CMなどの広告制作の進行。かなりザックリとですが

 

1)依頼者(企業の宣伝部や、ときには会社の社長さん。いわゆる「クライアント」)から、伝えたい内容についてのお話を聞きます。
商品についてとかそういう話です。
場合によっては、社内の最近の問題点や困っていること、なんてこともお聞きします。
これはさすがに最初にお会いしたときには質問できないので、
それなりのタイミングで質問します。
実はここにホントに解決したいコトがあったりするんですよね。

 

2)スタッフみんなで考えます。
まずは問題点を探し出し明確にします。で、それを解決する案を考えます。
むやみに考えるのではなく、「問題点を解決する」案です。
仮説をたてながら考えると新しいことが思いつきやすいです。
これを複数案考え、クライアントが選べる状況にします。
この(2)の作業が、全体では大きなポイントになります。
「問題点を明確にでき、それを解決できる」案が創れたら
もう半分近くの仕事が終わったような気がします。

 

3)案を提案します。これを「プレゼン」と呼びます。
プレゼンはテレビドラマのような大げさなことはしません。
普通に、地味に、提案します。
自分は意図的に紙に手書きだったりと、わりとローテクで行ないます。
カタカナも少なくします。
理由は、重要なのはプレゼンじゃなく、案の内容を理解し共感し
「この案がやってみたい」と感じてほしいからです。
プレゼンの準備に時間のかかることもやりたくないですし。
できれば、できればなんですが「プレゼン!!!」みないンじゃなく(笑
近い距離でお話したいなぁと思っています。
ちょっとコーヒーでも飲みに行きましょうよ、みたいな感じで
やりたいと思っています。

 

4)3で案が決まれば、制作の実作業に入ります。
が、たいていは1回では決まらず、2回3回と提案を繰り返します…。
※これに耐えられないと、この仕事はできないので、Mな方が向いています、たぶん(笑。

 

5)制作のスタッフを決めます。演出家はだれ?などです。
案の内容によっては「スチール出身の画力のあるカメラマンが必要かも」なんてこともあるので、
とにかくキーになるスタッフを決めていきます。CMの場合ならまず演出家でしょうか。
じつは費用や実作業の進行を円滑に進めるために、
(3)の段階で制作会社を決め、プロデューサーまでは決めていることが多いです。

 
 
1花火ボケ
 
 

6)各スタッフと打ち合わせしていきます。
スタジオで、ほぼ商品中心で撮影ならその内容についてや
セットが必要なら美術セットのアートディレクターの方と打ち合わせ。
屋外で人物を使っての撮影(タレントさんが商品を使うなど)の場合は
その人物の選定や撮影場所を探し決めて行きます。
(タレントさんを使う場合は3の段階で提案しています)
CMの場合、実制作に関しては演出家の方の意見が重要になることが多いので、
彼が中心になりすすめていきます。
その決まったことを依頼者(クライアント)に伝え、確認をとりながら進めていきます。
案によっては曲が重要な場合は、ここで決めていきます。

 

7)撮影
撮影場所で撮影します。屋外であったりスタジオであったり。
ちなみに撮影スタッフは50人100人となります…。
アロンアルファのCMで、ビッグバイクのタイヤを柱にくっつける
というのがありましたが(ライダーはEDの和泉拓選手)、
あれもカメラの向こうやセットの回りに50人くらいがいます。
成功するのを全員が固唾を飲んで見つめているわけです。
ものすごい緊張感のあるなかで進行していきます。
モデルになる方はそのスキルも重要なんですが、度胸も必要だったります。
だからと言って、偉そうな態度にするとスタッフはついてはいきません。
能力のあるモデルさんやタレントさんは、カメラの前に立った瞬間に
そこにいる100人あまりのスタッフ全員のココロを掴むような気がします。

 

8)映像編集や曲づくりや録音
ナレーションを録音したり
撮影時に録音した声なども含め、映像を編集し仕上げていきます。
ここはなかなか大変な作業なんですが、
専門的すぎるのでかなり省略(汗。
※ちなみに僕らの世代や周辺ではクリエイティブという言葉は使いません。「制作」とよびます。衣編のない「制」と言う字をあてた制作です。形のないものを作る場合はこの字を使うようです。

 

9)出来上がりを依頼者(クライアント)に見ていただき確認していただく。
多くの場合、撮影や録音にクライアントに立ち会っていただき、
OKをもらいながら進行するので、各パーツはOKをもらってはいます。
が、仕上げる段階で前後のカットを入れ替えたり
曲を変えてみたらものすごく良くなった、などの変更がしばしば発生します。
なので、この最終確認は非常にドキドキです。
問題があれば修正作業。大きな変更だったり、微修正だったりといろいろです。
ただ、信頼関係があればほぼOKとなります。
だって、あらゆる可能性について考えに考え、
また大量な試行錯誤の結果がこれなわけで、
それを持って来ている、ってことは理解してもらっているからです。
でもダメなときもあります…OKをいただくまで、これを繰り返します。
場合によっては「再度の撮影」なんてことも(汗。

 
 

プリント

 
 

こんなかんじ…
ぜんぜんわかないですよね。ほんと、説明しにくい。
なにかの仕事を例にして説明するのがいいんでしょうけど
さすがに公開できないことが多いのでできないんですよ…。

 

(3)や(7)のところが世間からはよく取り上げられるわけですが、
時間でいうと、それは全体の1-2%くらい(苦笑。
具体的には1-2日、どんなに長くても1週間というところでしょうか。
バブルの頃は何日もかけて撮ってたけど、
今はせいぜい3-4日ってとこじゃないでしょうか。
あ、海外の広告は別です。全世界で使うので、それなりのコストをかけても大丈夫♡
アップルのCMとかよく観てると1秒のカットのために別の場所で撮影をしています。

 

実は作業のほとんどが考える作業だったり、打ち合わせです。
CMじゃなく、ポスターや新聞雑誌広告はもっとスタッフは少なく、
自分が手を動かすこともあります。
ポスターや新聞雑誌などのグラフィック広告(表現が時間をもたない)は
最初の案がよくないと、出来上がった広告が機能しないので、
実は難しかったりします。
アイディアが重要になってきます。

 

実は、この作業は内容によって大きく2つのわかれています。
・企画作業(考えたり、打ち合わせしたり)と、
・定着作業(撮影や編集や録音など、実際に表現を作って行く) にわかれます。
1から6と9が企画作業、7と8が定着作業になります。

 
 

プリント
 
 

■制作の現場にはどういう職種の方がいる?

 

制作のトップは、クリエイティブディレクター(略してCDといい、シーディーと発音します)がいます。
映画なら監督にあたります。
カメラもまわさないし、コピーも書かないし、デザインもしませんがとても重要な役割です。このCDがすべてを左右し、制作の全責任を負います。
その下に、アートディレクター※、コピーライター、CMプランナーの3つの職種の者がいて、実作業を行ないます。

 

この3つの職人(というかクリエリター)の下に、演出家、カメラマン、美術(セットなどをデザインし作る)、などの方がいます…。

 

この職種についてはまたいつか。こっちのほうがむずいなぁ(汗。

 

※アートディレクターとデザイナーはやや違います。文字どおりアートディテクターは視覚関係のディレクター(監督)です。この内容ならビジュアルは必要なく色だけで、とか、イラストで表現しようとか、広範囲にビジュアルを考える作業をする仕事です。

 
 

夏の夜空に打ち上げる花火ってありますよね。
完成し打ち上げると華々しいですが
作ってるときは地味な作業の積み上げです。
もしかしたらCMや広告作るのと似てるのかも…。
打ち上げ花火を作ったことがないので、正確じゃないですが。

 
 

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質問ご意などお気軽にこのアドレスへ→ kondo@krazy-web.com
KRAZyは情報の無料発信にこだわっています。発行責任者:近藤正之
KONDO design / 近藤正之
KONDO designは 広告企画と制作が主な仕事です。時には商品企画なども行ないます。Panasonic、TOYOTA、Suntory、Sapporo Beer、Asahi、ANA、としまえん、ミツカン、Loft、Monster Energy、日本生命、JT日本たばこ、クリニーク、コカ・コーラ社などを担当。工業デザインではヤマハ楽器+小室哲哉のオリジナルピアノのデザインも。
KRAZy(クレイジー)はグッズ販売によって活動資金を得ています。できるだけ広告収益の比率をさげるためです。広告業をなりわいとしているからこそ、広告出稿によるその影響力を知っています。できるだけレポート内容を自由に書けるようにするための工夫です。無料メディアでありながらも広告クライアントからの影響を受けたくないと考えています。

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