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2018.11.01

25日はCMの裏側から「企画と表現 」

観客_S

 
 

■毎月25日は、CMの裏側から Vol.4「企画と表現」10/25

 

すいません、「毎月25日はCMの裏側から Vol.4」のアップが遅れていました。今日1日にアップです。
今回のテーマは「企画と表現」。
若い頃、広告企画制作の現場でこれを徹底的に鍛えられました。
広告企画ではとても重要な作業です。
身についたのか?と言われると、身についてないですが (汗汗

 

てなわけで、先輩方や後輩のすばらしい仕事を例に「CMの裏側から」。

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

「企画(アイディア)と表現」←はCMじゃなくとも、
映画も小説もゲームもましてやデザインも商品も
なにかを創る際にはのこの2つの段階があるように思います。
段階と言うとなんか違うかな・・・作業というほうが近いのかな。

 

広告企画&制作では、ともすると表現だけを頑張ることが
多くなったりします。が、企画がよくできていると
プレゼンも楽だし※、試作を創らなくともOK貰えることが多いです。
つまり見た方々にもわかりやすい、共感しやすい内容に
なることが多いような気がします。

 

※企業の広報や宣伝部さんというのは、ある意味その広告に触れる最初のお客様です。そこで理解が貰えるかどうか、やってみたいCM!と思ってもらえるのはかなり重要です。上司にプレゼンしやすいってのも大切と言われました。

 
 

■企画とは?
企画とは「伝えたいメセージを、多くの方々が興味を持ちやすいような内容に置き換えること」。
アイディアとも言えるかもしれません。
僕の育った広告企画制作の現場ではここを重要視していました。
いい企画はそのメッセージの内容や、どんなCMなのかを
クライアント社内の上司や役員に伝えやすいことが多いです。
切り口が明快ではっきりしていて、共感しやすい、
また目的も明快だからだと思います。

 

ペプシマン、カップヌードルの原始人の出てくる「Hungry?」、
ホンダの「Do you have a honda?」、
コカ・コーラの「QOO」などは
企画が秀逸に優れていると言われています。

 

ペプシマンの場合・・・
 CMや広告の力だけで売り上げ200%にはならない※。
 ではどうするか?
 欲しいと思わせるグッズを商品に付けて
 必要以上に買ってもらうのはどうか?
 むかしの仮面ライダースナック作戦。
 飲むために買ってもらうのではなく
 グッズを集めるために買ってもらう。 
 上手くいけば、ひとり1日12本購入というのも普通になり
 売り上げがのびる。
 同時に、熱い愛が生まれブランドも築かれる。

 

※この広告のすべてを考え創ったのは、日本一、いえ世界一といわれた大貫卓也さんです。なのに「自分の創る広告では、目標に達する可能性がやや低いかも・・・」と冷静に考えている点もすごいと思います。過去に実績として200%増に近いことも何度も達成しているのに、その自分の能力を疑ったようなんです。大貫さんは会社員時代の先輩であり、一緒に仕事をしました。

 
 
 

ペプシマン
ペプシの広告キャンペーン。90年代後半から始まり、大ブームを引き起こしペプシの売り上げが急増した。

 
 

■表現とは?

その思いついた企画を、ビジュアルや音楽や言葉などを使ってカタチにする作業です。

 

ペプシマンの場合・・・
 あのキャラクターのデザイン、性格、
 CMのストーリーや音楽や映像、CGの技術との折り合い※、
 そしてグッズのデザイン、その仕上げ、
 グッズの入ってる袋などの周辺のデザイン・・・などなど。
 このCMはコピーが「ペプシマーン♬」だけですが
 そのひと言に絞り、味や性能を発言しなかったことも
 人気になった理由だと言われています。
 もっと細かいところでは、制作はアメリカ本国と感じてもらうように
 (そっちのほうが人気が出そうなので)
 当時は制作者の名前も伏せていました。

 

頭で考えたことをお客様の受け取れるカタチに創り変える作業です。
なので、技術が必要です。
企画はほぼ完全な頭脳労働です。
経験は必要だけど、技術はあまり必要ありません。
が、表現はカタチにする必要があるため技術が必要です。

 

※このころのCGは今に比べるとまだまだ技術力が低かった。なので、どこで折り合いをつけるのかが出来上がりの見た目を左右します。たまたまこのペプシマンのCMやグッズを制作している頃、大貫さんと仕事していたので一部始終を見ていました。本当にすごい作業でした・・・胃や身体や脳がいくつあっても足りないかんじ。ちょっとでもよくするために、修正の繰り返しとその指示出し。黒沢明の映画って映像の細部までこだわってるそうですが、こんな感じなのかなと思ってみていました・・・

 

ペプシマンのCM集です。
https://youtu.be/iOQ-hPLXvUo

 

最後の商品カット、ペプシマンのドジと連携しています。
頭をぶつける内容のときは缶の頭がちょっとつぶれています。
(オンエアー時はよくわかるんだけど、ここではよく見えない汗)
骨折で担架のときは、つぶれて横になっててつぶれています。
基本的にはこの商品カットは商品をきっちり見せたいと企業は考えます
なので、商品がへこんでるなんて普通なら絶対にダメです。
がそこもOKをもらっています・・・。
これって大変な努力が必要なんですよ。
こういう細部のアイディア(エンターテイメント)が共感や
かっこいい!とかバカだなぁ!!という感情(商品への愛)を生み出します。
その商品への愛を強くするのはスペックや性能ではありません。
憧れや、かっこいい、かわいい!という感情です。人と同じです。

 
 
 

■企画と表現

初代ステップワゴン大ヒットの例

 

セダンが今までのファミリーカーだった。
でもこれからは「楽しい」を実現できるクルマがファミリーカーになるべき。
ある程度の荷物がつめて、
家族大勢(パパママにこども3人におじいちゃんおばあちゃん)が乗れる
そういうクルマじゃないか。
・・・これが企画。

 

「体験や記憶や記念をこどもと一緒に楽しむクルマ」
と規定し、女性の目線で「いいなぁこういう暮らし」と感じる内容のCMを創った。
セサミストリートという米国のこども向け番組をイメージし
パラパラ絵本のようなトーンに。
・・・これが表現です。

 

この仕事は、デザイナーが後輩、コピーライターは先輩です。
企画も表現もどちらもすばらしい広告です。
どちらが欠けても、このクルマのヒットは無かったと思います。
これは広告制作者だけが考えるのではなく
企業の担当者や責任者も考え作業します。
というかデザイナーやコピーライターだけがアイディアを出すのではなく
営業やマーケティングなど、全員で考えます。

 

※ちなみにクリエイターという言葉は現場では使われません。「制作」と呼んでいました。

 

クリエイティブの際のポイントは
「それはダメ」という否定はしないこと。

 

否定したいときはそれ以上のアイディアを出す、
これが上手くいくルールのように感じています。
否定やモンクを言うのはだれでもできますから。
表現の自由はあるので、何を言うのもかまわないですが、
苦情を言っても、事態は前には進みません。
そんなスタッフなら必要ないので、出て行ってもらいます。
苦情じゃなく、意見を言う。これが大人だし、
クリエイティブでお金を受け取る価値のあるひと、と言われていました。

 
 

■吉澤博幸氏

実は二輪界でもこれと同じような考えをうまく使っている方に出会ったことがあります。
それが吉澤博幸さんでした。通称ゴローさんです。

 

「こういう世の中になってほしい!」
「二輪界の常識がこう変わってほしい!」
という夢がいつもあって

 

それを実現するために、面白い企画を考え
そして表現力でカタチにする。

 

それがマルチプレックスであったり
ヤマハのTWの大流行であったり
MOTO1創設やオーバーオールという
レースだったように感じています。
オーバーオールのコンセプト(やる意味)を書いていて
思い出しました(汗。

 
 
 
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