• RSS TAKAKIYA
  • MotaFriends
  • Sportsland SUGO
  • OFFROAD VILLAGE

2020.12.28

2020年12月、豪雪による関越渋滞3日間。Part1

モービル車両

 
 

■2020年12月、豪雪による関越渋滞3日間。スノーモビルとスノーATVの活躍。Part1-28.Dec.2020- 

12月16日(水)、新潟県内で猛烈な勢いで雪が降り始めます。豪雪で有名な新潟上越地区であっても、12月中旬にしてはめずらしい天候となりました。

 

同日16日深夜には関越自動車道の新潟県上り車線(六日町ICから塩沢石打ICエリア)で雪で立ち往生した車両により渋滞が発生。その後も雪は猛烈な勢いで降り続き、積雪はあっという間にひざの高さとなり、数時間後には腰までとなっていきます。

 

17日(木)深夜には上り下り線あわせて最大1000台を超える車両が立ち往生します。

 
 

基本形
▲塩沢石打とはスキーと温泉で有名な湯沢のとなり町、六日町(むいかまち)はそのとなりになります。美味しいお米で有名なあの南魚沼市です。

 

■オフロードビークル協会/OVO

 

この地域の雪の特徴は、その結晶が大きくあっという間に積もって行くという点です。1時間で30cmは当たり前。これがクルマの走行を不可能にしました。4WDであっても、この雪を乗り越えていくことはなかなか難しくなります。ましてノーマルタイヤでは走行は不可能。路面が傾いていると、ハンドルを切ってとなりの車線に移ることすらできなくなります。

 

この状況を知った地元南魚沼にあるオフロードビークル協会/OVOは、高速道路上に閉じ込められた車両と人々の救助のためにうごきます。

 

オフロードビークル協会/OVOとは、災害時にスノーモビルやATV、またはスノーATV(タイヤの換わりにトラックを装備したATV)を活用し荷物の運搬や救助を行なうことを目的にした協会です。

 

先に動いたのは、ここから100キロはなれた長野の小布施(長野市のとなり)のOVO理事である林英寿氏。同時にOVO代表理事の高橋盛行氏に連絡を入れ、途中で合流し、現地にむかいます。代表理事の高橋氏はこの渋滞の発生した南魚沼が地元です。

 
 

基本形
▲小布施から南魚沼、決して近い距離ではないなか、行動をおこした林さん。OVOの代表理事の高橋盛行さんとは、KRAZyも雪遊びではお世話になってるあのスノーモビル&ATVショップTKKYさんの代表です。

 

■腰の高さを超えた積雪となった高速道路。立ち往生となってすでに一昼夜がすぎていた。

 

18日(金)午前0時半ごろ、OVOの高橋さんと林さんは南魚沼で合流。スノーモービル1台とATV1台をトラックに積み込み現場に向かいます。すでに現場で救助活動にとりかかっていた自衛隊員から日本道路公団に許可をとってもらい、六日町ICから関越自動車道上り車線に入ります。

 

その時点で積雪は腰の高さをゆうに超え、歩いて雪のなかを進むのは困難な状況となっていました。しかしスノーモービルとスノーATVにとってはこの程度の雪は全く問題はありません。まずはこの2台のオフロードビークルによって道を作り、その圧雪した道を自衛隊員が徒歩で食料や水、ガソリンなどの救援物資を運ぶことに。

 
 

基本形ノートリ
▲現地の自衛隊から、スノーモービルにもスノーATVにも積めるだけの荷物を積みこむ。この地域の雪は重いのも特徴。これだけ深いと歩くのも非常に困難です。

 

基本形ノートリ

▲雪に閉じ込められた車両と車両の間、また路肩との隙間は狭く、そこをすりぬけて物資を運ぶ。
 

OVOの2人もそれぞれのモービルとATVに食料と飲料とガソリンを積めるだけ積み、場合によっては雪にうもった車両を掘り出すためのスコップなどを搭載しピストンしながら救助物資を運ぶ。

 

現場で聞き取った情報を自衛隊と共有し、何度も何度もスノーモービルとスノーATVで往復しガソリンや水、食料を配りつづけた。そのまま夜を徹し18日昼過ぎまでつづけた。

 
 

モービル車両
▲スノーATVと林英寿さん。林さんは本職は僧侶。スノーATVとはATVのタイヤをトラックに履き替えたオフロードビークル。冬期以外はタイヤを装着します。

 

自衛隊から荷をうけとるモリユキ氏
▲ガソリンがなくなり、ヒーターをとめている方も多かったそう。そんな場合はガソリンも運んだ。雪のなかでのガソリンは砂漠の水とおなじだそう。ガス欠は命にかかわる。

 

基本形ノートリ
▲雪で埋まってしまった車両を掘り出す。雪でマフラーがふさがると、室内に一酸化炭素が入り込み中毒となる。最悪の場合死亡することも。雪のなかに車両を長時間止める際は注意が必要だそうです。雪の地域に行く際はスコップも必需品だとか。

 

■「状況を判断すると、もう救助に行くしかなかった。迷いはなかった」OVO代表理事 高橋盛行氏

 

「水も食料も無く一晩以上雪に閉じ込められた現場を想像するに危機的と感じた。もう行くしかなかった。あれだけの雪のなかでは歩くだけでもむずかしい。雪に慣れている者でも歩きによる運搬は困難です。水や食料を届けると、感謝の言葉だけでなく涙ぐむ方までいらっしゃいました。それでまた頑張れたように思います。自分たちもギリギリでした」
と振り返るオフロードビークル協会/OVOの高橋さん。

 

「オフロードビークル協会/OVOはこれからも活動を続け、市や消防とも連携していきたいと思います」と高橋さん。

 
 

Part2につづく

 
 
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
質問ご意などお気軽にこのアドレスへ→ kondo@krazy-web.com
KRAZyは情報の無料発信にこだわっています。発行責任者:近藤正之
KONDO design / 近藤正之
KONDO designは 広告企画と制作が主な仕事です。時には商品企画なども行ないます。Panasonic、TOYOTA、Suntory、Asahi Beer、ANA、としまえん、ミツカン、Loft、Monster Energy、JT日本たばこ、クリニーク、コカ・コーラ社などを担当。工業デザインではヤマハ楽器+小室哲哉のオリジナルピアノのデザインも。
KRAZy(クレイジー)はグッズ販売によって活動資金を得ています。広告収益の比率をさげるためです。広告業をなりわいとしているからこそ、広告出稿によるその影響力を知っています。できるだけレポート内容を自由に書けるようにするための工夫です。無料メディアでありながらも広告クライアントからの影響を受けないための工夫です。