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2022.09.30

9月の編集後記「ディレクターズカット」

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■ディレクターズカット「こどもは産んだけど他人が育てる」-25.Sep.2022- 

今の多くの映画は、プロデューサーに編集の権限があります。監督ではないンです。
編集とは、撮った映像を組み立てること。この編集しだいで全く違う内容にもなります。なので編集はとても重要。
例えば、コッポラの映画「地獄の黙示録」などは全く違う内容にもできます。

 
 

なぜかというと「お金を稼ぐ映画を作るため」です。ハリウッド系はみなそうです。プロデューサーに編集の権限があって、監督ではありません。

 
 

映像を作る側からすると「子どもは産んだけど、他の人が育てる」というような感じとも言います。

 
 

企画を考え脚本を書き撮影した監督が編集しなおしたのがディレクターズカットです。「監督編集」という意味です。

 
 

■監督ってナニする人?

監督はその映画の企画を考え、脚本を書き(書かない場合もあります)、映画会社にOKもらって、キャスティングし、撮影監督・撮影します。が、その撮ったフィルムの編集権がないんです※。
※ある程度編集し、最終はプロデューサーという場合などいろんな場合があります。が、最終の決定権はないんですよ。例えると、子供は産んだけど育てるのは他の人、に近いかなぁ。

 
 

■創ることと、それを世に出すことは別

作ったものがそのまま世に出るということはマレです。多くは視聴者やお客様、時には、それにお金を投資したスポンサー、または制作を依頼した企業などの意見が加わり、修正が加えられます。
これは編集やジャーナリズムも、そうだったりします。スペースや時間に限界があるからです。

 
 

自分の働く世界(CMやポスターなどの広告企画&制作業)では、依頼者がいることが多いのでその意見を聞かなければなりません。理不尽な修正は日常茶飯事です(苦笑。

 
 

なので、企画したことがそのまま撮影できることも稀だし、撮影したものがそのまま出ることも稀です。いい写真が撮れたからと言ってもそれが世に出ることの方が稀です。

 
 

99たんぼとトンボ+コピー入り

 
 

■世に出すにはまた別な努力が必要。「創ったら終わり」じゃない

その修正は正しいこともありますが、過去の経験から言ってほぼ無意味だったり、やらない方がいい、という修正が多いのも事実です※。
※すいません、過去のクライアントの皆様。これ読んでたらごめんなさい。てか、皆さんも気がつきながらその指示を出していたことが多かったのかなと思っています

 
 

理不尽な修正依頼、それをもらったかと言って投げ出したらおしまい・・・。そこから粘って粘って、どこまで粘っていけるかがポイントだったりします。修正しながらでも、むしろ良い方向に持っていく、という実力と精神力が必要だったりします。

 
 

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■創るのと同じくらいの労力とチカラ(スキルと精神力)が
若い方や、大きなお金をいただいて表現を作ることに慣れてない方は、この修正依頼にフテクサレることが多いように感じます。

 
 

でも修正依頼をもらうのは普通なんですよ。みんなが見てる映画だってそうなんですから。監督の意のままに作り発表はできないんです。ハリウッド系などはみんなそうなんです。

 
 
というか、だから多くの方々に人気があるのかも。

 
 

これが実際の表現制作の現場です。テレビドラマのデザインや写真など表現の仕事は楽しくオシャレに描かれていますが、実際はもっとドロドロしています(苦笑。好きじゃないと続けられない。

 
 
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