2025.04.20
CYCLING A GO GO Vol.34「ブランクの後のリハビリは、ご近所サイクリングで復活!」
■CYCLING A GO GO / サイクリング ア ゴーゴー Vol.34
「ブランクの後のリハビリは、ご近所サイクリングで復活!」-20.Apr.2025-
毎月20日はMr.チャガラさんのロード自転車の連載です。
Mr.チャガラさんは自分が会社員時代の同僚(Mr.チャガラさんはデザイン界の巨匠大貫さんと仕事をされていました)。今は自転車ロードレース界でスポンサーシップ・エージェントの仕事をされており、最近自分でもロードレーサーを購入しロード自転車ライフを楽しんでいます。
そんなMr.チャガラさん、リハビリ兼ねてのレポートです。
■ブランクの後のリハビリは、ご近所サイクリングで復活!
どれぐらい自転車乗っていなかったっけ?
12月は車輪のついた乗り物のことだったけれどあれは車椅子。二輪の自転車には、12,1,2,3月と4か月もサボってしまったのね。でも4月はもう隣の町は真夏日を記録しているし、自分の町も夏日であった。しかも湿気がないから気持ちよかったりする。自転車に乗らない理由なんてないのです。歩きでは遠くまで行けない、クルマだと景色が流れすぎて町と向き合いきれない。その点、自転車は景色を味わえるし、走れる道の制限もそんなにないし、まあまあ遠くまで行ける。近所の新しい発見はいつも自転車とともにやってくる。今日もそんなライドができた満足なサイクリングでした。
■出発はJR中央本線・高蔵寺駅
毎度のご近所シリーズの出発は高蔵寺駅になります。丘陵地帯に行けば日本の大型団地の草分け高蔵寺ニュータウン、すぐ近くの庄内川のあたりには古墳が点在していて、昔から人が住んでいたところです。でも、地元の飲食店の数は限られていて、娯楽施設も駅周辺には特にない。Mr.チャガラも名古屋で飲んで、終電でフラフラになって帰ってくることが多いです。たまに乗り過ごして多治見とか瑞浪までいって、戻ってこられなかったこともあります。地元で飲み食いするニーズがないのか、それとも店があまりないから立ち寄らないのか?こういう話をするといつも、鶏が先か卵が先か?という正解のない論争になります。で、今回の久しぶりのライドは、リハビリ兼ねて市内サイクリングでしたが、発見がありました。なぜ、サイクリングをするのか?それはそこに目的地があるから。振り返ればいつも目的地を目指して向かい、ホームに返ってくるという活動でした。今回の目的地は今後のスタイルを見つけたかもしれません。
▲高蔵寺駅前の出発時ショット。Stravaのアプリも立ち上げて走り出します。と、すぐのCYCLE PARKがあります。日本語で言うところの駐輪場です。月額2,090円で契約できます。家から通勤通学で駅まで自転車で行く人が預ける用途がほとんどですね。ボードマンはスタンドがないのでどこかに立てかけないといけません。
■今回の目的地は国の重要文化財
目的地のないサイクリングはない。目指す場所がなければペダルを力強く踏むことができない。ロードレースの場合はゴールが目的地、あるいは仲間のアシストが目的。目的なく自転車に乗る人はゆっくりでどうでも良くペダルを踏み、ゆらゆらしています。警察が見れば、不審者として疑いをかけます。「どこに行くのですか?」「いや、別にどこにも」と答えたら、不審者当確です。盗みに入る家のアタリをつけています。自転車は人に目的をプッシュしてくる乗り物だと改めて感じます。なにをすればいいのかわからない人は、とりあえず目的地を決めて自転車に乗ることを勧めます。Mr.チャガラの久しぶりのサイクリングも目的地探しからでした。なかなか決まらず何日も考えていました。身体を動かす、文章を書くためには、自分の心にシックリ来るものでないとできないものです。で、突然頭に浮かんだのが、クルマでよく通る道の上に掲げられていた「重要文化財 密蔵院 多宝塔」という看板で、いつも見ているけどまだ本物は見ていなかったなあという、心の奥につかえていた何か。これは見てみたい!ということで早速GOGO!
▲高蔵寺からひと駅走ると神領駅。もう少し先が目的地です。目的地近くは土地改良なのか住宅地整備、道路整備中のエリアがたくさんあります。
▲お、奥にあるのが国の重要文化財!手前はお墓の案内。お寺経営にお墓は欠かせません。誰も掃き掃除はしていないのかなあと、少し不安になります。だって、国の重要文化財でしょ?
▲多宝塔は一重塔が二重にみえる塔のこと。ここに残っているのは室町時代のものということです。人は誰もいません。昼間のそういう瞬間、好きです。
▲確かに国指定重要文化財です。博物館に行くと国宝のとなりによく重要文化財が展示されていて「すごいなア」と感嘆しますが、壊れかけのベンチとか見ると、やはり心配になります。密蔵院は昔は僧たちの修行、位を受ける場所として栄え、ここで修業した僧は3,000人を超えるといわれています。今ではそんな面影もありません。創造力を働かせて眼球をAR化しましょう、豊かな景色が見えます。こういう風に今は建物を建てるのは大変だと思う。
▲標語つきカレンダーが張り出されています。今は4月、なんて書いてあるかというと「正しい道を歩かなければ 目指す夢へは届かない」。ナビゲーションが大事です。地図データ更新しないと目的地に到達できないこともあります。このお寺の周りは宅地造成中で迷路状態でした。
▲密蔵院を後にして、迷いながら自転車を進めていくと熊野神社が目の前に。境内の中がとても静寂でありがたい空気に満たされていました。つい「こういう時間、瞬間がプレミアム!」と言ってしまうと、Spotify無料版聴きすぎです。でも有料版にするとあの少し変な広告をもう聴けなくなります。
■今日は体調がいい、もう少し遠くまで行けそう
今まで興味はあったけれど行かなかった場所にいけたというのは、経験ポイントの獲得です。
お寺、神社で心が洗われて、もう少し先に知っているお寺があることを思い出しました。そこは、駅で言うとさらにひとつ先な感じです。泰岳寺というお寺で、毎月最後の週末土曜日頃に座禅会をおこなっています。無料ですが、お布施をおさめるのが作法です。タイミングが合えばMr.チャガラも座禅を組みに時々行っています。最近は行けていないので、自転車で雰囲気を見に行くことに決めました。
▲4月27日(日)は稚児行列。これは何かというと住職が交代する式を「晋山式(しんざんしき)」というそうですが、副住職の良玄さんが住職になられるのでその晋山式の儀式に稚児行列もあるということです。子供の健やかな成長を願う親が子を稚児行列に参加させます。ちなみに良玄さんはいくつもの書籍を執筆され、テレビ朝日系列でOAしていた「お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺」(爆笑問題司会)にレギュラー出演されていた経歴があります。
泰岳寺HP: https://www.taigakuji.net/
■春日井生まれの有名人で一番古い人は多分、小野道風
小野道風は、平安時代前期から中期にかけての貴族・能書家で、尾張国春日井郡上条(現在の愛知県春日井市松河戸)で生まれたとされています。和様書道の基礎を築いた人物とされ、後に、藤原佐理と藤原行成と合わせて「三跡」と言われています。平たくいうと字がとても上手だった官僚ということです。今なら元号を書いていたかもしれません。花札を知っている人は「柳に小野道風」の絵柄でピンとくるでしょう。人間が蛙に教えられる逸話です。泰岳寺を後にしたMr.チャガラは、やや不審者のように自転車に乗っていたら正面に神社が現れました。昔から人が住んでいて田畑があったような場所には神社仏閣が結構あります。
▲大分、疲れた雰囲気も出していますが、ここで出会いがあります。小野道風神社。Mr.チャガラは一時期書道を嗜む時期がありました。習ったものはひとつも技として成就していませんが、いずれも素敵な経験の引き出しに入っています。小野道風は小学校の時に先生に教わった記憶があったのですね。それは蛙が柳に飛びつくエピソードだったと思います。
▲左は小野道風公発祥地の碑。実際に生まれた場所はここより少し離れている説が有力ですが、ここも生まれた場所です。1,000年以上前に創建されたといわれる和爾良神社に、平成30年に滋賀県大津市の小野道風神社より道風公の御霊を御分霊いただき歓請された、尾張国の小野道風神社です。右は同じ敷地にある元三大師堂厨子(がんざんだいしどうずし)。天台宗の中興開山の元三大師という僧が祭られています。永正7年(1510年)の記録があるので、室町時代です。このすぐ後に織田信長の時代になります。
STRAVA(自転車走行ログ)で走行記録をつけたら、すばらしいライド!とアプリから評価をもらいました。最近はAIと対話すると、一般の人間以上に丁寧に言葉を選び対応してくれます。この優しさ(同調賛同からコメントが始まる)とコーチング力に触れると人の心のAI依存が加速する未来が見えます。知識を蓄える努力は必要なくなり、言うことを聞く人(ここではAI)に行動してもらいたいように命令する技能がすぐれてきます。これは行きつくところは人間全員「王様女王様化現象」になります。引きこもって一生を過ごすのならそれも不便はありません。コミュニティの中で生きる技能は人間力なので、集団スポーツは大事な人間育成の基礎になることを改めて感じました。そもそも人は人の言うことを聞かないという学びがあります。
自転車に乗る目的地探しですが、Mr.チャガラは神社仏閣を目指す!というのはとてもシックリくるテーマだと発見した今回のサイクリングでした。あ!昔、恵比寿にあった「しっくりや」が懐かしい。ロックを聞きながら炊き立てご飯と和食、アルコールをカウンターでいただくワンオペのお店でした。ネットが本格普及する前の時代で検索してもでてきません。突然店名がフラッシュバックする瞬間なのね。また食べたいなあ。
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