2023.03.22
G-NET2023 Round1 ケゴンベルグ / Part2
■全日本ハードエンデューロ G-NET2023 R1 ケゴンベルグ レポート/Part2-22.Mar.2023-
3月12日(日)神奈川県厚木市の山間部にある「人の森/華厳工場」採石場で全日本ハードエンデューロ/G-NET2023 Round1が開催されました。
ここはレースレポートその2です。
すいません!いきなり美河フランクです。このブースから離れているところでも、風向きの加減で焼いている香りがやってきます。もはやハードエンデューロ名物かも
■ハードエンデユーロやバイクレースを身近に感じてもらうためになるために
レポートのPart1でも紹介しましたが、家族でも観戦しやすくするために、キッズが遊べる遊びが数多く用意されました。
巨大な砂山は大人になってもワクワクします。キッズたちはここで遊びまくり!
採石場で使っている重機に乗ってみるという体験コーナー。人の森/華厳工場さんがご用意くださいました。
ラリーカーのデモランも。
■全日本ハードエンデューロ/G-NET
ハードエンデューロとは、自然の大地、または人工的に用意された荒地などで開催され、コースは走行すら困難なハードなセクションが数多く用意されそこで速さを競うバイクレースです。1周もできないようなハードなコースもあります。今回はトップが2ラップ半、中盤の選手で1ラップ、多くの選手が1ラップもできずに終わっています。このG-NETは日本で唯一の全国で開催されるハードエンデューロのシリーズ戦です。
ハードエンデューロコースには特徴があります。1周の中にハードなセクションが10から20ほど用意され、その間は「移動」区間となります。この移動区間は比較的選手はゆっくり移動していきます。モトクロスやエンデューロのようにスピードを競って走ることはあまりありません。ゆっくり走ってるシーンはこの次のハードセクションへの移動シーンだったりします。
■ハードエンデユーロの特徴。なぜゆっくり走っているシーンがあるのか
ハードエンデューロのコースには特徴があります。1周の中にハードなセクションが10から20用意され、その間は「移動」区間となります。この移動区間は比較的選手はゆっくり移動していきます。疲れていることもありますが、そこでスピードを競っても、次に現れるセクション次第で順位は簡単に入れ替わるからです。モトクロスやクロスカントリーレースのようにずっとスピードを競って走ることはあまりありません(昨年のCGC R1では鈴木ケンジ選手はセクション間も飛ばし続ける、というレースを見せたことも。これは体力と高いスキルが必要になります)。
■各セクションは、やや離れて点在しています
角度のあるヒルクライム、それを登り切ると、落ちるような下り、それをクリアすると50m先に大きな石が転がるヒルクライム、これをクリアすると、100mの移動区間、すると石、石、石のセクション…という具合に各セクションは若干の距離があり点在しています(下図は今回のコース図。一周約8キロです。3時間のレースです)
スタートは10時、ゴールは3時間後の午後の1時です。12時スタート、3時終了の方が観戦にはいいのでは?という声もありました。がコース撤収が当日なので早めのスタートになっています。この採石場は現在も稼働してるので、月曜の朝までに撤収完了の必要があります。
石、ガレキ、岩、、、、これが延々と続きます。全て浮いているので(土に埋まっているように見える石も、触っただけであっけなく動きます)タイヤがグリップしません。
ヒルクライムを撮りたいと考え、坂の途中まで降りて撮影していました。しかし角度があるのと、土が滑りやすく(アスファルトの上に砂を載せたような感じ)、立つことも、そこに留まることもままなりません。そんな中を選手達は登ってきます。ちなみに左下にピンボケでわずかに写っているのが自分のシューズ。坂から見下ろしています。
走行ラインは1本しかないことが多く、自分の順番が回ってくるまで待つ選手たち。この先にソフトボールから頭くらいの大きさの石の転がる坂が。
トップ選手も軽々とクリアしているわけではありません、きついことには変わりがないようです。左上/ハードエンデューロでは珍しいCRF450Rで戦う中野誠也選手。右上/カワサキの4stに乗り換えた佐々木文豊(ササキアヤト)選手。オレンジのウェアとライムグリーンの組み合わせは遠くからでもすぐに見つかります。昨年のランキングは3位。ゼッケン3をつけています。左下/古いCR250で戦いつづける木村吏(キムラツカサ)選手。昨年のランキングは5位。右下/最近はビッグオフでハードエンデューロに参戦している和泉拓(イズミタク)選手。X-tremeからモタード、エンデューロと数多くのモトスポーツの経歴が。
鈴木健二選手。ヤマハから数多く販売されているエンデューロマシンたちはこのケンジ選手のおかげです。YZ125X、YZ250X、最近ではTT-R125LWE、TT-R110E、あ、FXシリーズやWRシリーズもかな。今回はぶっちゃけ不利なYZ125Xで参戦(トルクもパワーも足りない)。海外では2st300ccがメインです。日本のハードエンデューロもコースは海外のレースを真似ているため3st300が有利です。それへのメッセージかもしれません。目の調子もよくなったとか。今年も目が離せません。今ラウンドは10位
4位に入ったのは森耕輔選手。序盤はトップに立ちますが、終盤給油ミスで4位に。マシンはYZ250X。森選手の以前のマシンに触れることがあったんですが、誰でも乗れるようなマシンでした。低い回転域から柔らかにトルクを発生し、軽い車体と相まって本当に乗りやすい。2st250の凶暴性は全くありません。森選手のことは勝手にジェントル森と呼んでいます。周回遅れの選手を抜くときも、決して強引なことはしません。またどんなに疲労していても冷静沈着。いつでもジェントルです。
5位に入ったのは2022年ランキング6位の原田皓太選手。
6位に食い込んだのはただいま成長株の#26大津崇博選手。
ハードエンデューロといえばこのロッシこと髙橋博選手です。膝の怪我から復帰、今年に期待です。写真はヒルクライムの後半、ここで多くのライダーが失速しスタックしていました。瞬間バランスを崩しながらも、また体を戻し登り切ります。開幕となった今ランドは7位。膝の怪我からも復帰し徐々に復調。今年に期待です。
8位に入ったのは西川輝彦選手。このヒルクライムの成功ではお客様も一緒に盛り上がりました!この写真のようにハードエンデューロは間近から観戦できます。ヒルクライムを何度も失敗し、諦めることなく挑戦し続ける選手たち。2度3度とトライしついに成功、となると見ているこちらも選手を応援しちゃうし、嬉しくなります。この時も歓声と拍手が!「初めて見たんですけど、すごいです!」という女性も。一人ひとりの選手を知る、もしくは誰かのファンになるともっと面白いのかなぁ。ってことは選手一人一人に共感できる情報がもっといっぱいあった方がいいのかな、とか取材しながら思っていました。あだ名ってそういう意味ではいいのかなとか。
9位に入ったのは2021、2022年と二年連続のチャンピオンとなった#1の山田礼人選手。マシンはGASGAS EC300。序盤でマシントラブルとなりますが30分をかけて自分で修復。そこから一気に追い上げます。
■プロライダーを産むために
レースの多くは参加者のために開催されています。が、それだとなかなかファンが増えません。ファンが増えないとマーケットが拡大しません。
というかマーケットを拡大させるにはどうするか・・・?一人でも多くの人がそこに参加できる仕組みを作ることです。WBCやワールドカップがなぜ必要なのか?というとマーケットの拡大につながるからです。今まで興味のなかった方も関心を持ち、またやったことないけど興味を持ちファンになる。サッカーがファンではなくサポーターと呼ぶのは、12人目の選手という意味です。サッカーを観るだけじゃなく、支える方々と呼んでいるわけです。
また学校や幼稚園にも今大会のポスターやチラシを配ったそうです。すごいなぁ!全日本モトクロスのOFV(川越)大会ではウチも実行しようとしたんですが、なかなかタイヘンなんですよ。
そのためにも「バイクに乗らない方々や、レースをやらない方々も観戦に行きたくなる」そんなサービスが数多く用意されました。これにはいろんな意見があると思いますが、自分は賛成です。少なくとも他のスポーツはこの方法でファンやサポーターを増やしています。
▲主催の石戸谷蓮(イシドヤレン)選手。現役のエンデューロ&ハードエンデューロ選手です。CROSS MISSIONというレース&ツーリングシリーズを主催運営しており、このGWに開催予定の四国アドベンチャー&スポーツツーリングは800人超えの参加者となったようです。
▼帰り際の山田礼人(ヤマダアヤト)選手と奥様。アヤト選手はあのポコちゃんにそっくり。不二家のキャラクターのペコちゃんの彼氏のポコちゃんね。
END
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