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2023.09.30

奇数月の月末はアドベンチャーバイクの魅力 連載レポ /「準備に一月、参加者一名」

ktmアドベンチャー

 
 

■奇数月の月末はアドベンチャーバイクの魅力 連載レポート
「準備に一月、参加者一名」
HAVE A COLORFUL WORLD / Ride on ADVENTURE! reported by モトラーダ大和
-30.Sep.2023- 

 こんにちは。モトラーダの大和(やまと)です。
東北・仙台を拠点に、アドベンチャーツーリングの企画や、手ぶらでもオフロード遊びができるSUGO学園の運営をしています。

 

 仕事柄、初めて話す人やSNSで久々に連絡を取る人に
「好きなことを仕事にしてて楽しそうだよね~」
とよく言われます。
(ここ1ヶ月だけでも5人くらいから言われました笑)

 

 「趣味を仕事するのはアリかナシか」なんて議論されることがよくありますが、個人的にはアリ派です。
好きだから頑張れるし、今のところバイクが嫌いにもなってません。

 

 とは言うものの、頑張った分が全て報われるわけではありません。
というか報われないことの方が圧倒的に多いです。

 

例えば・・・

 
 

風車1

 

林道木漏れ日

 

集合写真縦

 
 

■初めてのガイドツーリング

 

 初めて有料で募集をしたアドベンチャーツーリングの企画は2017年の10月、仙台からバイクで約2時間程の場所にある猪苗代(福島県)が舞台でした。
初開催ということで気合いが入り、ほんの数百メートルの道でもこっちの方が気持ち良いのでは?と悩んだり、ベストな角度から風車を視界に入れるための道を、何度も行ったり来たりしながら探ってみたり。
地域住民と交流をもつために、役所を通じて紹介してもらった地元のおばちゃん達にお弁当をお願いすると、地元スペシャルなルートを紹介してもらえるなんていうこともありました。
当時の愛車、R1200GSアドベンチャーで1ヶ月の間何度も猪苗代へ通いつめ、仲間にも協力してもらいながら、ついに130km程のツーリングルートが完成しました。
満を持していよいよ募集開始。最初はコストを回収することを考えず、参加費は1万円に設定です。

 
 

みはらし

 

みはらし走行

 
 

■ツーリングでお金取るの?

 

 受付を開始して1週間、なんとエントリーはたったの1名だけでした・・・
SNSでは見知らぬ方から「ツーリングでお金取るの?」という内容のコメントをもらったりと、開業当初から思っていた以上の苦戦を強いられることに。
その後、2週、3週と経過しても参加者は増えることなく、見兼ねた仲間が知り合いを誘って参加してくれる形でのスタートとなりました。
この時に来ていただいた方々には今でも本当に感謝をしています。
海外ではガイドツーリングがサービス業として成り立っているんだから、きっと日本でも出来るはず!と意気込んで始めたものの、ちょっと考えが甘かったようです。。。

 
 

牧場?

 
 

■どうすればツーリングを仕事に出来るのか

 

 自分がオフロードツーリングを始めたいと思った時に、どんなことがハードルだったかを思い出してみました。
1.どこを走れば良いのか分からない
2.仲間がいない
3.必要な装備や持ち物は?
4.ネットで参加者を募集してるけど、自分が行っても大丈夫?

 

 もちろん、ネットで検索すればこれらの情報はある程度探すことができます。
でも、これをスキーやスノーボードに例えるなら、やったことない人が最初からバックカントリーについて調べるような感覚だったようにも思います。
トランポとか出てきて、「そういうんじゃない!」て何度も思いました笑
※トランポ=レース用のバイクなどを運ぶための車

 
 

滝

 
 

 仙台にはストレンジモーターサイクルさんやトレックフィールドさんといった、オフロードデビューしたい人を歓迎してくれるショップがありますが、
当時その存在を知って実際にお店に足を運ぶまでに半年以上かかったように記憶しています。

 

 そんな人達が自分の他にもいるのでは?と思って始めたのがアドベンチャーラリーやSUGO学園なんです。
オフロードを走ってみたい、バイクに乗ってみたいという人達を、スタッフ一丸となって全力でサポートしよう!というのを共通のコンセプトを徹底したことで、初心者・未経験者でも安心して参加できる雰囲気を作れたように思います。
ここ数年は参加者も少しずつ増えて、金銭面でも応援してくれる企業やショップさんが現れたことで、ようやく仕事としてやっていける兆しが見えてきました。
まだまだ大変ですけど・・・

 
 

集合写真

 

スイーツ

 

お弁当

 
 

■目指していること

 
 オートバイを使った林道ツーリングや里山トレッキングに興味を持つ人をもっと増やし、今より一般的なアクティビティにすることが目標です。
それこそ、スキーやスノーボードくらいに。
そのためには、初心者が参加しやすい環境をもっと増やす必要があるし、人目に触れる場所でやることも重要だと思います。

 

 公道を使ったイベントでは役所の方とお話しさせてもらうことも多いのですが、意外とバイクって嫌われてないなぁと感じます。
むしろ、こちらの見方についてくれて一緒に問題を解決するための策を考えてくれたりとか。(もちろん相手にもメリットは必要ですけど)
「お役所仕事」って悪い意味で使われがちですが、全然そんなことなかったです。むしろ融通がきかないのは結構大きめな一般企業だったりして笑

 
 

ゲレンデ

 
 

■「それで食べていけるの?」

 
「好きなことを仕事にしてて楽しそうだよね~」のあとに大体聞かれるのがコレ。
答えは、協力してくれる方達のおかげで何とかなってきました・・・という感じでしょうか。
ありがたいことに、最近はメーカーさんや企業さんの企画なんかもご相談いただけるようになり、ちょっとだけ安定してきました。
(冬場はカーコーティングの仕事なんかもやりつつですが)

 

 ちなみに、開業当初からフロンティアキャンプというイベントをお任せいただいていたKTM厚木の水出(みずいで)さん、初対面の時に
「絶対ツーリング屋さんなんて仕事になるわけなない!それで食ってけるなら俺だってやりたいよ~」
て思ってた、と最近になってカミングアウトされました笑
そんな事を思いながらも大事なイベントをお任せいただいていたとは、本当に感謝しかありません。

 
 

ktmアドベンチャー

 
 

 ですが、その感謝の言葉はもう直接伝えられなくなってしまいました。
8月にモンゴルで開催されたレース中の事故で、帰らぬ人となってしまったのです・・・
まだまだ一緒にやりたいことが沢山あったし、つい先日も「公式アンバサダーになってよ!」と言ってもらったばかりでした。
本当に、本当に、残念でなりません。心よりご冥福をお祈りいたします。

 

 このことがきっかけで、なぜこの仕事をするのか。なぜファンを増やしたいのか。をより深く考えるようになりました。
多くの人が無くても生きていけるオートバイ。でも、それだけに人生を豊かにできるツールだとも思います。
自分がオフロードバイクに出会って人生が楽しくなったように、そんな人を1人でも多く増やしたい。1日1日をなるべく意味のあるものにしていきたいですね!

 

 というわけで、「趣味を仕事に」は全然アリだと思いますよ!というお話しでした!

 
 

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