2016.12.05
「速度ゼロでの性能」Beta RR2T 300 / 250 model 2017

Beta RR2T 300 & 250 / 2017年型試乗インプレ
遅くなりました!
試乗してからはや1ヶ月以上・・・。遅くなりましたが、2017年の Beta RR2T 300 & 250 の試乗インプレッションです。
ベータ(Beta)って聞き慣れないブランドですが、競技用トライアル車両の世界的メーカーです。
イタリアのメーカーです。
このRR2Tはそのベータ社のつくったエンデューロバイク。2ストの300ccと250ccがあります。
トライアルメーカーらしい考えで作られたこのRR2Tは、日本だけでなく、世界中で大ヒットしました。
日本のエンデユーロマーケットでもその人気は高まっており「赤い車両と言えばベータ」というほどに。
ハードエンデューロ界のキングと言ってもいい高橋ヒロシ(通称ロッシさんのこと)選手も、今年ヤマハからこのベータに変更しています。
先日もアメリカの激烈ハードコース(アメリカでもトップライダーの数人しか登りきっていないというセクション)で難なくスルスルと走りきり、現地のライダー達を驚かせたそうです。

そんなベータのRR2T 2017年型に乗ってきました。300ccと250ccの2車両です。
今回もあえて初中級の自分が乗ったその感想を書きます。
ただしこれは自分の個人的な印象であり感想です。なので、皆さんが乗った場合「違う」と感ずることもあるかと思います。あくまでも参考として受け取ってください。

BETA Japan のHPには、
新型車は世界選手権及びナショナルエンデューロシリーズに参戦しているファクトリーライダーからのフィードバックを受け、機能及び品質がダイレクトに向上しています。また競技性だけでなく「乗りやすさ、扱いやすさの追求」も進化しています。2016モデルから採用されたオイルインジェクションシステムを継続装備し、他にない商品価値を生み出しつつ、車体、エンジンとも細部までブラッシュアップを受けさらに戦闘力と商品力が向上しています。
2017 RR 2T 250 1,000,000円(税別)
2017 RR 2T 300 1,030,000円(税別)
※販売店様までの送料 10,000円(税別)が別途必要になります。
※RR2T250は保安部品、通関証明、譲渡証明が付属し、登録が可能です。
※RR2T300は競技専用車となり、登録はできません。

・Sachsフロントフォークは5mm伸張され、フロントホイールトラベルが増加。LiquiMolyのフォークオイルが採用され、発熱とフリクションを低減。
・Sachsリアショックは新しいHo/Loスピード調整システムを装備。より正確で干渉しにくい調整が可能に。
・新設計されたステアリングステムは軽量化と剛性UPを両立。
・Excelシルバーリムが新採用され、新しいイメージと軽量化を実現。
・速度、距離項目に調整機能が追加された新デザインのデジタルメーターを採用。バッテリー電圧表示も追加。
・燃料タンクキャップにブリーザーバルブが追加。
・2017モデルグラフィック。
・オイルインジェクション装備(分離給油方式)
・EURO4適合※
※つーか、なんだかんだ言って結局2ストロークもEURO4に適合しちゃいましたね。

エンデユーロについての考え方がちょっと違う?
「乗ったときにコンパクトに感じ、取り回しが楽なのがいいなぁ
できればシートも低いほうがいい。スタックしかけたときに足をつくから。
てか、足がつくと思えると安心だしね。
当然セル始動。車体は軽いのがいい、出力はトルク型であるほうがいい。
スタックしかけたときや、しちゃったときに助けてくれるバイクがいい。
つまり、2ストなんだけど高回転型じゃなく、低い回転域からジンワリと柔らかに地面を掴むような
出力がほしいんだよなぁ
あとさ、ヘトヘトに疲れてきたときでも新しいラインに挑戦できる、あそこのラインいけるんじゃないか
と挑戦できる気分をもてる、そんなココロづよい相棒的なバイクがいいなぁ。」
なんてのが僕にとってのエンデューロバイクの理想です。
先日のSUGO 2DAYS ENDUROもこんな感じだったような気がしました。
時間がかかったり、体力を失うのは難所ですよね。そこをなんとかしやすいバイクが好きです。
そんなワガママを実現したのがこのRR2T 300 と 250です。
ただ、上級者のハイスピード勝負は苦手かもしれません。苦手というか、他の車両のほうが有利といったほうが正しいかも。あ、自分程度のスピードでは問題無いですけどね。アクセルを開ければちゃんとそれなりのパワーが出力されますから。
自分の個人的な思いなんですけど(インプレッションていうくらいだから当然なんですけど)
スピードの出させる場所で頑張っても、ちょっとした難所で手こずったり、リカバリーに時間を費やしてしまうことがあって、結局アクセルあけて頑張った意味がなくなっちゃうなんてことがあります(汗。
ならば、スピードの出せるところではあまり頑張らず体力温存のためにもそこそこで抑え、ちょっとしたミスを減らしたりスタックからの脱出をスムーズに上手くこなしたほうが結果的にはいいリザルトにつながっていたような気がしています。・・・つ〜か、もともと難所的なとこが苦手ってのもあるからなんですけど。
モトクロスの延長線上にあるエンデューロやクロスカントリーではなく、
難所を難なくクリアしていき結果につなげるというバイクかもしれません。
ですから、今までの(特に日本製の)オフロードスポーツ用バイクとはそもそも考え方が違うようです。
これは発売されたときからの特徴で、この2017年型も同じです。
(KRAZyの2013年からの過去のレポもあります。下に紹介していますので、そちらもぜひ。
基本的は大きくは変わっていません。)

250と300の違いは?
これは好みかもしれないです・・・
すいません、こう言っちゃたら終わりだけど(汗。
あえて書くなら、
●スピードに乗せてふりまわすなら、出力感とのバランスのいい250
●太いトルクを多用し、比較的低い速度で乗ることが多い、もしくはそれを重視するなら300
このRR2Tの大きな魅力のひとつである、低い回転域からやわらかに出力されるトルク感あるパワー。
これは排気デバイスによって容易に調整可能です。もし試乗されることがあったらこのセッティングで一度乗ってみることをおすすめします。
今回は河川敷にあるような深いギャップの多いところで乗りました。
自然の山ではないので、いろんな表情の路面を楽しことはできませんでしたが、個人的には300が好きです。
先のような出力特性にするとコンパクトな車体とあいまって、まさに自由自在。
エンジンの回転を上げずとも、柔らかで太いトルクが得られるのがうれしい。
それは自分にとっては疲れないことにつながるように感じました。コレ、わりと僕には重要。
そうです、300ccの排気量はパワーのためじゃなく、太く柔らかなトルクを得るためのものです。
そこが日本のバイクとは考えが違うようです。ベータはむかしからそういうコンセプトで
設計するところがあるような気がします。
速度ゼロ時の性能
エンデューロスポーツ用バイクでは特になんだと思うんですが
「速度ゼロのときの性能」というのがあるのかな、と思っています。
路面コンディションが悪かったり、コースがハードな場合はスタックやスタック寸前という状況がひんぱんにありますよね。
このときのバイクの性能のことです。
・・・・あ、中上級の方々にはあまり重要じゃない性能かも。スタックすることはないから。
どういう意味かと言うと、え〜と、そのままの意味なんです(汗。
止まっているとき、または止まっているときから動きだすとき
また静止に近い状況での性能のことです。
濡れた斜面で止まってしまった、フロントタイヤは樹の根にひっかかっている、ブーツは滑る
疲れていて体力はもう限界だ・・・でもなんとか脱出しなけりゃ。
もしくは、
深い轍にはまり止まってしまった・・・路面はぬちゃぬちゃ、ステップが泥につきささり前に進まない。
良い結果につなげるには、こういう事態になったとき、なるべくロスなく、また体力を使うことなくリカバリーできたほうがいいのではないでしょうか。直線をアクセルあけあけてタイムを縮めるより、こういう事態でのロスタイムを短くすることのほうが結果につながるような気がします。
し、こういう事態でも簡単に脱出できると思えるだけで、全体に気が楽になりますよね。
こういう性能のことを「速度ゼロ時の性能」と考えています。
車体の軽さ、セル(今はほぼ全車ついてますが)、低い回転域でのトラクションのいい出力特性、低いシートなどです。
また、いろんな状況でもフロントが上げやすいなどもこの性能に含まれるのかもしれません。
動いているときの性能じゃなく、静止、または静止寸前の低い速度での性能という考えです。
意外と重要かなと思っています。
この速度ゼロ時の性能という視点で見ると、今までとはちょっと違う価値観が生まれてきます。
例えばTTR125などが高性能バイクになってくるように思います。シェルコSEF-R250やX-Trainer250、CRF230にセロー225、そしてYZ125Xも入るのかな。

JECでもトップライダー達が使っています。↑↓IA#7大川原潤選手。FR誌やRIDER誌でも「ハラジュン」の通称でよく登場していますからご存知ですよね。


↑↓IA#31熊本悠太選手 JECでもこれから活躍する選手です。イケメンです。顔も覚えてくださいね。

あ、オイルインジェクションは今までどおり採用されています。
一般のレーサー2ストエンジンのようにガソリンにオイルを混合する必要がなく、エンジンオイルタンクにオイルを入れるだけでOKというもの。コレ、慣れるとホントーにありがたいです。

過去のインプレッションレポートもあります(↓)。
今回のレポは、ちょっと概念的になってしまいました。このRR2Tの魅力、今までのオフロードスポーツバイクの文脈とは全然違ってて意外と理解しにくいようです。なので、今までの考え方を捨ててから触ってみてほしいと思い、概念的な話になっちゃいました。
過去のレポートはより具体的なインプレッションになっています。X-Trainer 300と比較したインプレもあります。
2016年9月 Beta RR2T 300 / 250
https://www.krazy-web.com/custom/beta-rr2t-300-250-2016/
2014年2月 Beta RR2T 250
https://www.krazy-web.com/custom/beta-rr2t-250-2014-new/
2013年11月 Beta RR2T 300
https://www.krazy-web.com/custom/beta-rr2t-300-13/
2013年4月 Beta RR2T 300
https://www.krazy-web.com/custom/beta-2st-300/
2015年9月 Beta X-Trainer300
https://www.krazy-web.com/custom/beta-x-trainer-300-debut/
2016年7月 Beta X-Trainer250
https://www.krazy-web.com/custom/beta-x-trainer250-出ました!-試乗インプレ-レポート/
※ 他にもBeta RR2TシリーズやRR4T350などの試乗インプレレポートもあります。X-Trainerとの比較レポも。トップページの右上のSERCHに beta rr2t などと書き込めば、レポの一覧が表示されます。
質問ご意などお気軽にこのアドレスへ→ kondo@kondo-design.jp
KRAZyは情報の無料発信にこだわっています。
それは「これから」のファン、つまりお金を出してまでこの情報を得ることはない方々に向かった内容だからです。
活動資金は広告出稿料もありますが、グッズの売り上げにもたよっています。
もしよければ、グッズを年に1回購入いただけますでしょうか。グッズの販売は年に4〜5回、販売形態は通販です。次回は12月末の予定です。コ−チジャケットなどになります。
発行責任者:近藤正之
OTHER POST
- 2026.09.24 新しいエナジードリンク「プレデターエナジー」登場
- 2026.09.14 ストモタ特集2026は催締め切りエンチョー
- 2026.09.10 DR-Z4SM長期レポート Vol.24
- 2026.09.03 ストモタ特集2026はこの秋も開催
- 2026.07.10 毎月10日はモタードの日 Vol.23「DR-Z4SM長期レポ 特別編」
- 2026.06.12 モンスターエナジー新作「モンスター バッドアップル」が日本上陸!
- 2026.04.11 DUCATI DESMO450 MX SUPERMOTO 広瀬選手
- 2026.04.10 毎月10日はモタードの日 Vol.22「DR-Z4SM長期レポ」
- 2026.04.08 毎月5日は電動STARK 長期レポ by 濱原ソードー / Vol.11 ずっと走りたかった採石場で
- 2026.03.20 KOVE ENDURO 450Re 50mmローダウン仕様 インプレレポート
- 2026.03.20 KOVE ENDURO 450Re 2026 インプレレポート
- 2026.03.10 毎月10日はモタードの日 Vol.21「DR-Z4SM長期レポ」
- 2026.03.05 毎月5日は電動STARK 長期レポ by 濱原ソードー / Vol.10 いよいよSTARK VARG EXが国内販売
- 2026.02.13 We Love Motard ! / ストリートモタード特集2026 臨時号Part3
- 2026.02.10 毎月10日はモタードの日 Vol.20「DR-Z4SMにマルケジーニなどを」
- 2026.02.05 毎月5日は電動STARK 長期レポ by 濱原ソードー / Vol.09 寒い北海道で乗ってみた
- 2026.01.12 毎月10日はモタードの日 Vol.19「DR-Z 400SM マルチプレックス限定車」
- 2026.01.10 毎月10日はモタードの日 Vol.18「New DR-Z4SM」
- 2026.01.05 毎月5日は電動STARK 長期レポ by 濱原ソードー / Vol.08 僕のプライベートのバイクライフ
- 2025.12.10 毎月10日はモタードの日「ストリートモタード特集を行います。写真大募集!」
Loading...



