2024.03.20
サイクリング ア ゴーゴー Vol.21 「神様の島というのが知多半島の突端にございます」
■CYCLING A GO GO / サイクリング ア ゴーゴー Vol.21
「神様の島というのが知多半島の突端にございます」
毎月20日は相良さんことMr.チャガラさんのロード自転車の連載レポの日です。Mr.チャガラさんは自分の会社員時代の同僚(Mr.チャガラさんはデザイン界の巨匠大貫卓也さんと仕事をされていました)。今は独立し自転車ロードレース界でスポンサーシップ・エージェントの仕事をされており、最近自分でもロードレーサーを購入しロード自転車ライフを楽しんでいます。
そんなMr.チャガラさん、今回は愛知県の南東部にある知多半島へ向かいました。その知多半島の先端にある島がこの神さまの住む島です。この島は自分も気になってて「いつか行ってみたいなぁ」と思っていました。MFJ全日本スーパーモト選手権が開催される美浜サーキットの近くなんですよね〜。知多半島には以前多くの広告を作らせていただいたミツカンさんもあるし、馴染み深い地です。そんなわけで早速(しかしMrチャガラさん、いきなり深酒で寝坊かよ。笑)
青春ぽいなあ。ビーチで仲間が集い楽しそうに写真に写ると、それはまさに青春。青春という言葉は若いころには気恥ずかしい響きのある単語でしたが、今となってはポジティブワードでついつい口に出したくなります。もうナイーヴでもなく、恥じらいもなくなった証かもしれません。そういえば昔に時々行っていた新宿2丁目の「青春」というお店もなくなってしまったなあ。一生懸命に飲むことが若さの証明だった時代は本当に青春だったころで、今日日(きょうび)の現役の青春なひとはお酒をそんなに飲まなくなってしまったのね。この神様の島のビーチで元気よく映っているように見えるMr.チャガラは、前の日青春しすぎて、記憶を失い、下車駅を乗り過ごし遠くの終着駅まで連れてかれ、ただ一人駅に降り立ち、唯一やっているビジネスホテルに泊まって、気合で早起きして、愛知県知多半島突端の篠島(しのじま)へとやってきました。まだ、青春。
■島に行くには船に乗らなければなんねえんだなあ
「舟がでるぞう~」なんてセリフが似合うのは時代劇で見られる渡し船の船頭さん。船に乗り遅れると山手線のようにすぐ次の便が来るわけではございません。この日は愛知県知多半島の先にある篠島で牡蠣祭りがあって無料で牡蠣が食べれるという触れ込みもあり、仲間たちとお気に入りの日本酒をもって島に上陸するというプランでした。早起きしたMr.チャガラも普通なら間に合う時間に目が覚めたものの、前の晩は岐阜の奥まで中央本線で持ってかれてしまったので、約束の船の時間にはタッチの差で間に合わず、1時間遅れの合流となるわけです。持込の日本酒は前の日に酒蔵の蔵開きで飲みすぎてグロッキーで手ぶら参加です。そういえば酒蔵は知多半島の対面の渥美半島じゃったな。それにしても、おいしかった。
■ちょっこし知多の島のワンポイント・レクチャー
Mr.チャガラは篠島を目指していくのですが、そもそもの知多半島の島の位置関係を一度見てみましょう。地図で三河湾を包み込むように2つの半島が出ています。向かって左側が知多半島、右側が渥美半島です。知多三島というのがありまして、それは知多半島の右側に3つの島を見ることができます。三河湾の中にあるのが佐久島でアートの島ともいわれている。その下にあるのが日間賀島(ひまかじま)でここは蛸がおいしいと評判の島で船から降りた人もほとんどが日間賀島を目指していました。そして一番伊勢湾に近いのが篠島、今回訪れた島です。篠島から南西方向に伊勢神宮があり、両者大変ゆかりのある関係であることを今回初めて知ります。
■まだ篠島に上陸していなかったので、ここから本章
船を降りると「ようこそ篠島へ」。ようこその両側にいる鯛や鰯?のキャラクターはこのサイネージに本当に必要なのかどうか、時々立ちどまって「ちょっと待て」をかけたくなります。この場所に限らず観光地標識でみかけるちょっと幼く可愛らしく見せたいアプローチは、ひょっとしたら日本人の血にしみこんでいる何らかの智慧か本能なのかもしれません。で、いよいよ篠島上陸。牡蠣祭りだけど、牡蠣が食べ放題なら、観光客もそれを目当てにわんさか訪れるのではないかと思い上陸しました。しかし日間賀島で降りた人の方が多かったことからも、実は全然牡蠣祭りは認知されていないんじゃないのの疑惑がもたげます。
船を降りてまっすぐ歩くとそこのテントはすぐに今日のメインイベントの会場。漁師さんたちが蒸しガキをふるまっています。風がいい具合に吹いて左側の紙がめくれてなんて書いてあるか見えませんね。実は、「ひとり1個まで!」と書いてありました。えー!食べ放題ぢゃなかったのぉぉぉぉ!いやあ、無料の蒸しガキを1個食べるために朝はやく起きて、電車を乗り継ぎ船に乗ってはるばる来たのかあぁぁぁ。ただ、Mr.チャガラはすでにこの時すでにかなりグロッキーなので、全くガッツいていません。味はおいしく、漁師汁も魚のあら多く、滋味にあふれた寒空にぴったりの温かみでした。二日酔いには汁もん!写真はちゃんと断って撮っていますぜ。
Mr.チャガラ以外のメンバーは1時間前に到着して牡蠣を個数制限なしで食べたものの、途中から張り紙が登場してお代わりできなくなり、酔いは回り始めてもっと食べたいぃぃぃの声が出始めます。モンスターに変身しかけています。そんな時に機転の利く人は近くでひとかご格安で殻付きの牡蠣が出ていることを見つけて、牡蠣ナイフも購入して、移動して近所の公園で牡蠣パーティーが始まります。
■朝から日本酒と牡蠣で上機嫌のご一行様は、島内観光に出発
公園で牡蠣を食べ島の空気を楽しんでいると、観光協会の重鎮の方とお話ししているうちに島のナイスなポイントにご案内いただくことになります。メンバーの中に地元の人とつながりがあったり、コミュニケーション力が異常なまでに高い人がいると、不思議な空気が流れ始めます。そもそも篠島は伊勢神宮とのつながりが非常に深く、島には伊勢神宮の神職がいらしたり、儀式で使われる鯛は昔から篠島より献上され使われています。実はMr.チャガラは伊勢神宮のお参りを前回の式年遷宮(しきねんせんぐう)以降毎年おこなっています。式年遷宮とは20年ごとに伊勢神宮のお社を建て替える慣わしのことですが、その時の古いお社の木材はこの篠島にさげられ島の神社をその部材を使用して立て替えます。これは明らかに特別な関係が感じられることです。
■島グルメを楽しまずして、島を去ることなかれ
篠島は海に囲まれているので特産品は海産物。牡蠣はここ数年養殖を始めた新しい産品で、もともとは「おんべ鯛とふぐの島 篠島」が正式キャッチフレーズ。そうか、船を降りて鰯に見えたゆるイラストはフグであったか。価格差で30倍ぐらい間違ってしまった。でも、鰯に勘違いしてしまったのには訳がある。
篠島の名物料理に「釜揚げしらす丼」があるからですね。個人の忖度ない感想を述べると篠島のしらす丼は人生最高のしらす丼。もう、このためだけにでも再び島を訪れたい。ほかの感想が思い浮かびません。
しらすの加工場が経営する喫茶店のようなスナックのようなたたずまいの食事処。篠島の中でも加工場直出しのこのしらす丼は追随するものがない味わいです。ほかの島に行った人がこの味が忘れられずに戻ってきたという話もありますが、Mr.チャガラもこの味のために篠島にまた戻ります。
■ところで自転車のはなしは、どうなった?
こちらのコラムはサイクリング・アゴーゴー、楽しい自転車ライフをお届けするのがスタイルです。島での牡蠣食べ放題の話が出た時、是非レンタサイクルしながら島めぐりをしようと考えていました、ハイ。しかし、自転車はクルマ同様に飲酒運転が禁じられていますし、二日酔いも酒気帯び状態なのでやはり乗ることは避けるべきです。事前に島の観光協会に問合せしたらレンタサイクルは事前申し込みができず当日受付のみとのこと。多くの場合、借りられないということはないということです。ということで、今回は自転車に乗らなかった弁明とレンタサイクル借り方の紹介で終わりとなります。
おわり
※今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。う〜ん、篠島に行きたくなってきました!プライベートビーチ付きリゾート小中学校(違うですね)にホッカホカ釜揚げしらす丼!!レースの取材後に一度よってみよっかなぁ。
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