2016.12.25
仲條正義 流行を追わない、流行をつくるデザイン。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー第357回企画展
仲條正義 IN & OUT, あるいは飲&嘔吐
□銀座グラフィックギャラリー
○2017年01月13日(金)~03月18日(土)
グラフィックデザイナー、広告&編集アートディレクター、といろんな顔をもつ天才仲條正義。
デザインの世界ではとても有名な方です(デジタルデザインの方面では知られていないかも)。
仲條さんの仕事で一般によく知られるのは、資生堂パーラーのデザインや資生堂の発行するカルチャーマガジンの「花椿」ではないでしょうか。
誰にも似ていない、時代にも左右されない(つまり流行は絶対に追わない)、そんな個性的なデザインを、芸術という狭い世界で行なうのではなく一般社会に発表しつづけた(つまりギャラをいただく)のがこの仲條さんだと思います。個人的にとても好きなデザイナーです。
その仲條正義の企画展「IN & OUT, あるいは飲&嘔吐」が来春銀座で開催されます。テーマは「MOTHER & OTHERS」・・・う〜んよくわかないなぁ(苦笑。今回は少し大きめのポスター(※)新作22点を発表するそうです。
現在83歳。これくらいの年齢になると、そんな感じの表現になるのが普通なんだと思うんだけど、仲條さんのは違うはず。きっと今もブットンでて、10年後には「あの表現はすごかった!」となるような内容だと思います。
現代のデザインは、ほぼコンピューターで行なわれています。イラストレーターなどのソフトで行なうわけですが、このコンピューターの一番苦手なのが(もしくは、手間がかかるのが)、オリジナルな造形制作じゃないかなぁと思っています。仲條さんの表現は手描きのような、やや未完成な造形が特徴です。円もコンピューターなら簡単に描きますが、その円は正しくてつまらない。しかし仲條さんの円はややいびつで、そこに何かを感じさせることができる。・・・何を言ってるかわからないですよね、すいません・・・(汗。
※ポスター:ここで言うポスターとは広告的表現物という意味じゃなく、大きめの印刷物、という意味だと思います。
詳しくはこちら↓
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000683
仲條正義過去の作品↓ こういう方です。

あの資生堂パーラーのパッケージなどCI一式。パッケージがそのまま作品、なので捨てれません。額にいれてかざっちゃいます!
自分は広告の仕事からこのデザインの世界に入りました。天才でもないので、自分が考えた表現企画やデザインは、クライアントから簡単に信頼は得られません。ン億、ときにはン十億がかかっていますから、当然です。ではどうするか?
とにかく、理解しやすいようなデザインやアイディアにします。もしくは、できるだけ説明の可能なモノにします。ここに何故赤を入れるのかなど、質問された場合も答えられるようなモノにします。クライアントの担当者が上司に質問された場合も、スラスラと答えられるようにしておく。
つまり、誰でも理解しやすいアイディアとデザインを考えるようにしています。
で、その真逆に感じるのがこの仲條さんの表現です。表現アイディアもデザインも、理屈を超えてます。なのに、ちゃんとクライアントからOKをもらえている。資生堂パーラーのデザインは、「食」に最も似合わないと言われる青を基本にしています。でも違和感は無いです。というか資生堂パーラーの出す食を説明するモノじゃなく、むしろ引っ張っているように感じます。なんというか、戦っているってか。どうだ!こんな強い文化を創っているか!?と、スイーツを創る方々に言ってるような。だから強いし、存在感がある。
すべてのパッケージデザインが、とてつもなく強いデザインです・・・。この信頼関係もすごい。ある意味で、ブランドがあるわけですよね。「一見、依頼者の僕らには、今は良いのかどうかわからないけど、仲條さんならいいものを創ってくれているはず。10年後も意味と価値を持ち続けるデザインのはず」という信頼があるのだと思います。実績もあるし。
(この話とは関係ないけど、「ブランド」という言葉に最も近い意味の日本語は「信頼」じゃないでしょうか。高級とかそういう意味じゃないと思います。誤解されてる。つまり町の八百屋さんにもブランドって考えは重要。)

あの資生堂の発行しているカルチャーマガジン「花椿(Hanatsubaki)」も仲條さん。常に新しい表現やデザインを発表しつづけました。
これは資生堂という化粧品メーカーのPR雑誌です。資生堂というブランドを創り上げるためのメディアでした。昔はサントリーにもこういうPR雑誌がありました。SPIRITSだったかな。これも最高に面白い内容でした。世間なんか全く気にしていない。なので、もっと先の先の、という提案性のある表現があった。だからこそ魅力的だったです。ヤマハの55マイルも提案性が強かったですよね。ユーザーという世間におもねっていなかった。

個人的に最も好きなのはコレ↑。わけわかんないすかね・・・笑 (作品不二シリーズより)
なんかコメンドクサイことを書きましたが、とにかく全く他にはない表現をここで発表すると思います。仲條正義展いかがですか。
表現ということに(仕事でも趣味でも)に携わる方は、ぜひ。
質問ご意などお気軽にこのアドレスへ→ kondo@kondo-design.jp
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