2014.03.05
GEKKO-ONE Part2
第1回GEKKO-ONEは山口県の美しい日本の里山で行われました。
それは落ち武者こと河津選手ら他みなさんからのすばらしいプレゼントでした。
それは欧州のゲルマン系の方々の創るエルヅベルグロデオとは全く違い、
ハードな中にも日本らしい豊かで美しい自然がありました。
エルヅベルグはナマで見ていませんが、もしかしたらそのエルヅとはまた違う、
日本ならではのレースになっていたのではないでしょうか。
もはやGEROという言葉の持つ今までのイメージを超えた、新しいメッセージと文化かがあるのかもしれないと感じました。
今日のレポは結果やコースの説明だけではなく、
KRAZyがここで感じたことを書きたいと思います。
まだアタマの中は整理されていませんが、感じたことを写真とともにレポしたいと思っています。
すいません。期待はずれかもしれませんが、よかったら読んでください。。。
最近の日本では、
お金を払うお客様は今まで以上に神様であり、
お金を受け取る側や何かを提供する側は必要以上に気を使い、腰を低くする傾向がある。
突然ですが、これはKRAZyの広告関係の仕事で最近感じることです(※1)
広告企画は、企業やメーカーの販売する商品価値を伝えたり、
欲しいイメージをいかに創り上げるかという仕事です。
その際、企業やメーカーの姿勢や経営の考えは重要な材料になります。
そこで感じるんです。
本当に価値あるものを提供することより、ネット上でたたかれない、また訴えられないようにその提供物は手加減する、
ことが増えているように感じます。
わかりやすい例はコンビニのスイーツなどです。(あ、大好きですよ。)
そういう手加減は商品だけでなく、イベントという商品でも同じで、
できるだけ座らせ歩き回らないようにするのが主流です。
歩くことで何かでつまづいて転ぶ、また子どもの迷子や怪我、
このようなトラブルが増え、多くの苦情が出たり訴えのモトになるからです。
本物の提供より、リスクの無い提供を考えるわけです。
しかしこのGEKKO-ONEには、そのような手加減がありませんでした。
参加する選手や観客に対して敬意を持ち、本気で自分たちの信じるコトを提供しているように感じました。
最近では非常に少ない体験でした。
※1:KRAZyを発行しているKONDO designの主な仕事は広告企画と制作です。
GEKKO-ONEではそういういくつかの発見があったのですが、もうひとつ。
手加減の無いGEKKO-ONEを初めとするG系エンデューロ、
こういう(↑)マシンが宙に浮くシーンがよく紹介されます。
見た目に派手だからこういうシーンが紹介されやすく、また記憶に残りやすいのかもしれません。
いずれにしろ、ハードエンデューロ、G系エンデューロ、
それはバイクを投げるスポーツではありませんでした。あたりまえなんですけど。
そういうシーンは確かにあるのですが、真の意味や価値がその奥に隠れているように感じました。
体力を使いはたし、マシンを引き起こすことも躊躇するほどの疲労、
なのにまだまだ挑戦は続く。ココロが折れそうになります。
そんななか「(GEKKO-ONEは)本当にたのしい!」とある選手がさけびました。
その言葉を聞いた同じくスタックしている若手選手も
「オレのほうが楽しいっすよ!!」とさけび返しました。
身体の疲労は激しく体力的には限界に近いのですが、それでも1センチでも前に進もうと挑戦を続けます。
他との順位争いとは違う、できるかできないか、という自分とセクションとの戦いがそこにありました。
その戦いは強くタフでなければ越えることはできません。
これが難セクションの最後の「男沢」と名のついた登りです。
長さもかなりなもので、50メートルくらい続いています。
岩盤とガレた岩のセクションです。
このアングルからの写真ではわかりにくいのですが、
全く信じられない角度の登りです。
壁の角度と高さはこんな感じです。スケール感も感じていただけますでしょうか。
田中タイチ選手と、高橋博選手がクリアしています。
田中タイチ選手は、コーススタッフのサポートを受ける事無く(※2)
単独で走破しています。
※2:単独で超えることができないという場合は、コーススタッフが助けをだします。
ロープなどで引き上げたり、場所によってはカッシャも用意されています。
ただし観客やチーム員が助けることはできません。
選手同士で助け合うことは許されます。
これはスピードを試させれるタイムアタック予選です。
走破力だけでなく、スピードも試されます。
トライアルマシンでは上位に入ることは出来ません。
下りの角度も並たいていではありませんでした。
左手リアブレーキレバーを操作しながら下る#9森耕輔選手(3位入賞)。
このあと、マシンもろとも下まで落ちます。
しかし、淡々と何もなかったようにマシンを起こし、次のセクションに向かいます。
ミスや失敗は当たり前、その被害を最小に抑え、おびえたりあきらめることなく次の挑戦にまた向かっていきます。
#4熊本裕太選手はじわじわと追い上げ、名島亭坂では数人の選手を抜き去りました。
今回は2駆のKTMを持ち込んだようです。
昨年JECの開幕ラウンドではナショナルクラスで圧倒的な速さを見せて勝利しました。
そう、このような走破力を持っているのですが中央のメジャーレースにはあまり出ないため、ナショナルクラスなんです。
今回は「男沢」の中盤まで達成するのですが惜しくもそこでタイムオーバー(総合4位)。
これは下りのセクションです。
現場に立つとほぼ垂直に感じます(写真で見ても、ほぼ垂直ですが)。
この下りセクションはこのような状況が50メートルほどつづきます。
場所によっては路面が枯れ葉で埋め尽くされており、人の足でも立つ事ができませんでした。
コースの下見でここを通ったのですが、足をたたみ尻を付き滑り落ちるように進みました。
(コースを荒らさないようにコースの脇を進みます)
先の#4熊本裕太選手です。
総合2位の坂井祐輔選手。
ドクロ岩下の急角度の登りで3度ほど失敗するのですが、4度目になんとか登りきります。
ココロが折れそうになるほどきついセクションを超え、
そしてまた次の挑戦に向かいます。
フィニッシュラインを時間内にまたいだのはただ一人、それがこの田中タイチ選手です。
しかし、チェックポイントを1カ所未通過のためペナルティを受け失格となりました。
がその走破力は完全にブッチギリでした。
撮影取材はあらかじめライダーの通過時間を予想し先回りして行います。
が、タイチ選手はKRAZyの予想を一時間も早くクリアしていきました。
全く信じられない速さです。ですから写真があまりありません。
難セクション最後の「男沢」でのタイチの戦いを撮影することもできませんでした。
優勝したロッシこと高橋選手の写真も、実はあまりありません。
同じく予想を遥かに超えた速さだったからです。
主催者の手加減のない(もしかしたら多少はあるのかもしれません)このレース、
こういうのが開催可能なのは、参加する選手のみなさんがそういう手加減を好まないからなのだと思います。
たいていの場合、お客様の望むことが形になるのが今の社会システムです。
つまらないバラエティテレビ番組があるのも、視聴率がとれるからです。
スポーツでも同じで、モタードレースではダートが短いほうが参加する方が増えるということで、
比較的短いダートセクションになります。
エンデューロレースでも、あまり過酷なコースでは下のクラスが完走できなくなるため、
ある程度周回ができるよう工夫したり、参加しやすいルールのほうが参加が多くなります。
そういうサービスがいいのか悪いのかはわかりません。需要と供給で成り立つわけですから、
きっと必要なことであり、これが正しいことなのだと思います。
が、このGEKKO-ONEは、手加減というサービスの無い実に誠実なレースでした。
またそれが成立するのはそういう文化がここにあるからなのだと感じました。
明日(あさってかも)は具体的な結果など、いわゆるレポです。 つづく
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