2024.06.15
KRAZyはいつもナニしてる?社員は募集するの?
■KRAZyはいつもナニしてるの?社員は募集するの?
KRAZyはKRAZy DESIGNが運営・企画・発信しています。そのKRAZy DESIGNは、KONDO designがベースになり、そこにオリジナルスタッフが加わって活動しています。そのKONDO designの本業は広告企画と制作、たまに商品開発も行っています。
「KRAZyって日頃はナニをやってるんですか?」「社員はいるの?」「アパレルデザインして、レースを取材してWEBで情報アップしてるだけだけど、いつもはナニしてる?」
という質問をたまにいただきます。ですよね、なんかいつも遊んでるっぽいし、不明ですよね。てなわけで、今日はKRAZy DESIGNのベースになっているKONDO designについてお話しさせていただきます。
◾️まず考える
KONDO designの仕事の多くは広告の企画を考え、それを制作することです。KRAZy DESIGNの仕事はその合間にやっています。
KONDO designの前は広告代理店の制作部署で働いていました。アートディレクター(デザイナー)職でした。
SUNTORY、Panasonic、TOYOTA、JT日本たばこ、ミツカン、SUPER DRY、コカ・コーラ社、ヤマハ楽器、Canon、イベントの仕事やミュージシャンのステージデザインやコンセプトワークなど多種多様の仕事を担当させていただき、ここで基本的なことを学びました。当時非常に有名なアートディレクターやコピーライター、CMプランナーが社内にいて、一緒に仕事することで多くを学びました。
ここで身につけたやり方が標準なのかどうかはわからないのですが、大きな結果を出した広告がこの会社から生まれていますから、たぶん正しいのだろうと思っています。自分はあまり才能はなかったけど、それなりに社会にお役に立てたみたいだし、広告でもKRAZyでも賞をいただきましたし。
このやり方は今も続けています。それはまず考えることです。依頼者(企業や団体、たまに個人)からの課題を解決するアイディアを出すためにです。
つまりほとんどはパソコンの前か紙の前かスタッフと話しながらアイディアを考えています。職種的にはアートディレクターですが、それ以外のこともやります。
◾️原因と問題、そして固有の価値
「この商品の知名度をあげて」
「商品の売り上げをもっと上げたい」
「商品はできたんだけど、どう売ったらいい?」
こんな依頼がやってきます。
まず最初に行うのは原因と問題を発見し、それを1〜3点に絞り順位づけすること(1)
次にその商品の特徴/固有の価値を決めます(2)
各商品やサービスの「固有の価値」ってわりと決まってないことが多いんです…。また多くの商品が固有の価値を持っているわけではなく、ライバル商品より安いとか、手に入れやすいという価値だったりです。
(1)と(2)を徹底的に考えます。で、依頼者さんにもそれを確認してもらえたら、解決する方法を考えます。この作業は地味ですが、重要です。こんなことを毎日行っています。
◾️解決するのはオリジナルのアイディア
多くの場合、課題は難問で「そんなのムリ…」という内容が多いです(苦笑)。
解決する方法はとにかくアイディアです。オリジナルの、今までなかったようなアイディアです。難問ですが、必ず見つかると自分は信じています。
とはいえ、天才ではないですから、とにかく数多くのアイディアを出し続けます。会社員だった頃は一つの打ち合わせに50案とか100案とか持っていくことがルールになっていました。
数多くのアイディアを出す訓練は今もとても役に立っています。
「いっぱい考える」という作業ですが、KONDO designに加わったばかりの若いスタッフはとても嫌います。ものすごく難しいし、次第に辛くなってくる。なかなか採用されないので、なんだか無意味な感じがしてきます。最初は怒るスタッフもいます。でも、今までになかった解決策が必要なわけですから、適当なアイディアやどこかで聞いたことがあるアイディアではダメなんです。難問を解決はできないんです。
ちなみに、有能なアートディレクターやコピーライター、カメラマンさんには、この多くのアイディアをポンポンと出せるかたが多いように思います。というか自分が会った有能なクリエイターのみなさん全員がそうでした。だから見たこともない出会ったこともない表現や企画が生まれるのだろうと思います。
いっぱい色々考えるという作業は、難問を解決する方法の発見でもありますが、財産にもなります。
常識(普通ならこうだよねという考え)にとらわれない見方ができるようになる、
短い時間でいろんな角度から考え、数多くの解決策を出せる習慣ができる、
アイディアを出すコツが身につく。などなどです。
あと、ボツの案が大量に生まれているわけですから(この作業を10年やっていたら、10万案とか50万案とかたまるわけです)、これは他でも使えたりします。スタンダードな案は古くならないように感じます。
◾️表現作業
アイディアが決まり、何を撮影するのか?どう撮影するのか?また、どんなコピーを考えたらいいのか?などが決まったらあとはやるだけ。
一般にはここからが僕らの仕事のように思われているみたいですが、自分の場合は全作業の30〜40%とかかもしれません。つまり考える作業が半分以上なんです。
◾️スタッフ/役割
広告や商品開発の仕事は一人ではできません、いろいろな業種(スペシャリスト)が集まって行います。
・アートディレクター(デザイナー)
・コピーライター
・イラストレーター
・カメラマン
・画像クリエイター
・スタイリスト/ヘアメイク
・ロケコーディネーター
・プロデューサー
などなどです。
作業チームのトップに立って全体を指揮するのはアートディレクターかコピーライターの場合が多いです。映画で言うなら監督(ディレクター)※です。最初の問題発見作業はコピーライターと二人でやるか、自分一人で始めます。場合によっては、最初からプロデューサーやカメラマンなどを加えて進めることもあります。
KRAZy DESIGNでは、そのカルチャーに親しみを持ってもらいたい、興味を持ち参加したくなる、観たくなる、という目的があるので「ポップに表現する(ポップとはポピュラーの略ですから反オタク)」「カラフルに表現する(色は、楽しい・面白いという印象を作るから)」という大きな方針があります。必死に努力する姿や圧倒的なパフォーマンスも、深刻にならないPOPな表現で描くようにしています。各スタッフはその方針に従って各作業をしていきます。自分の好き勝手なことを行っているわけではなく、その方針の中で自分のできることをおこないます。
◾️表現力と、課題を解決する企画力
依頼者は、まずアートディレクターかコピーライターに依頼してきます。解決する策(アイディア)を出してくれるし、相談に乗ってくれるからです。先に書いた作業をやってくれるから。
カメラマンの方やイラストレーターで「仕事が来ない」とおっしゃる方がいます。たぶん、依頼者は相談しにくいんだと思います・・・。
問題の解決策を提案する前に「こんな写真がいい」「こんなイラストはどうか?」と言ってくることが多いからのようです。
あるカメラマンの方はどんな写真がいいかの前に、現在の状況を打開する解決策から提案していました。場合によっては写真でなくイラストやまたビジュアルを使わない策がいいのでは?と提案することも。その場合は他のクリエイターの方の協力を得ていました。だから多くの方から仕事を依頼されるのだなぁと感じました。
◾️「表現」と「説明」
企画や解決策が決まれば表現作業です。ここでは、スタッフ全員で、コピーやビジュアル、つまり「表現」または「企画」を考えます。
表現をつくる際、重要なのは説明はダメということです。
説明ではなく、表現になっていること。例えば、
「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声 / しずかさや 岩にしみいる せみの声」←これ、その状況を全く説明してないですけど、すごくよくわかりますよね。若い頃に先輩からこれで表現とはどういうものかを教えてもらいました。
説明ってそもそもつまらないので誰も聞いてくれません。興味があるものなら聞いてくれますが…
◾️媒体(メディア)
ちょっと前後しますが、どんなメディアを使って訴求するかも考えなくてはいけません。ウェブ広告?CM広告?チラシ?イベント?てか自らイベントをやる?などいろんな方法があります。
表現を考えながらこれも考えます。
映画を作ってそれを映画の中で使うのは?イベントでこんな企画をやるのがいいんじゃないか?オリジナルの雑誌を発行したらどう?タレントさんやスポーツマンと成功報酬型で契約し、その方の自主的な広告活動でPRするのは?などなど。
◾️KONDO designが50%、KRAZy DESIGNは50%
つまり、半分の時間をこの広告企画係の仕事で使っています。ただ、広告の企画と言っても多種多様ですけど。KRAZy DESIGNはその合間にやっていると言った方がいいかもしれません。今月は特に。
さて、アイディアを考える作業に入ります。ちなみにこの文章はちょっとずつ書いていて、3日くらい掛かっちゃいました。でも自分の仕事のやり方の整理にもなって、とてもよかったです。
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